広島ドラ1野間 捕逸逃さず開幕1軍“生還” 緒方監督明言

[ 2015年3月23日 05:30 ]

<広・ソ>9回1死一塁、野間は右前打を放つ

オープン戦 広島1-0ソフトバンク

(3月22日 マツダ)
 激しい生存競争を勝ち抜いた。広島のドラフト1位ルーキー・野間(中部学院大)の開幕1軍が決定。緒方監督が「入れるつもりでいる」と明言した。

 最終局面での猛アピールが決定打となった。この日のオープン戦最終戦・ソフトバンク戦(マツダ)に代走から途中出場。同点で迎えた9回1死一塁の場面で好機を拡大する右前打を放った。その後に三塁まで進むと2死満塁から代打・岩本の初球、捕手の後逸に反応。俊足を飛ばし、本塁へと滑り込んでサヨナラ勝ちをもぎ取った。指揮官も判断力を高く評価する。

 「ワンアウトからつないで、ああいう走塁で点を取る。あれが今年のウチの野球じゃないかな?一瞬でも迷えばアウト。スキを逃さない走塁はものすごく大事」

 自らの入団時の背番号「37」を受け継ぐ男の躍動に目を細めた。苦悩を重ね、最初の目標とする「開幕1軍」へとたどり着いた。2月21日のオープン戦初戦・巨人戦(沖縄セルラー)で本塁打を放ち、鮮烈に対外試合デビュー。しかしその後はプロの壁に当たり、バットから快音は遠ざかった。野間が苦闘の日々を振り返る。

 「いろんな場面で出していただいて、いろんな経験ができた。あまり打てなかったけど、監督からも言われた通り、結果を考えずに自分のスイングを心がけてきました」
 この日の1安打を入れても、22打数3安打で打率・136。それでも新人にとっては、全てが新鮮な勉強だった。

 監督は野間の潜在能力に惚れ込み、決断した。

 「守備と足は上のレベルにある。打つ方で結果が出れば、ポジションもそれなりに考える」

 まずは足と守備での貢献から。野間が成功をつかむためのスタートラインに立った。

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