大瀬良　収穫３回１失点“侍エース候補”真っ向勝負で力試し

＜侍ジャパン・欧州代表＞侍ジャパン先発の大瀬良

ＧＬＯＢＡＬ　ＢＡＳＥＢＡＬＬ　ＭＡＴＣＨ　２０１５ 侍ジャパン４―３欧州代表　

（3月10日 東京Ｄ）
　侍ジャパンは１０日、欧州代表との強化試合の第１戦を行い、辛くも勝利した。１―３とリードされて迎えた８回に打線がつながり、筒香、松田、雄平の３連続適時打で逆転に成功した。先発した大瀬良（広島）は３回１失点。最速１５０キロのストレートは、将来の日本のエース候補にふさわしい力強さだった。

　未来の侍エース候補が欧州代表勢に真っ向勝負を挑んだ。第１戦の先発の大役を任された大瀬良は、最速１５０キロをマークしたストレートを軸に力で押した。３回３安打１失点ながら持ち味を存分に発揮し、首脳陣に存在感をアピールした。

　「１点は取られたけどボール自体は良かったと思うし、ストライク先行でいけた。外国人打者はやっぱり外角の球にもバットが届く。その辺がすごく勉強になった」

　久々の代表マウンドを収穫たっぷりの表情で振り返った。侍ジャパン入りは、九州共立大４年だった１３年１１月の台湾代表戦以来２度目。ただ、大学生投手として唯一、選ばれた当時と今とでは立場が違う。広島の、そして日本代表の将来を担う投手の一人としての期待を感じながらマウンドに上がった。

　「あの時とは違って、堂々とマウンドに立てたと思う。自分らしい投球ができたと思うし、学生の時よりは納得できるボールが投げられた」

　３５球中、スライダーが１球、カーブが２球。残りの３２球はストレートとカットボールという直球系のボールで勝負した。初回先頭のインファンテは１５０キロのストレートで二飛。２回無死一、三塁からアングロの三ゴロ併殺打の間に１点を失ったが、終始ストライク先行のテンポのいい投球で先発の役割を果たした。

　一方で、先輩の黒田から伝授されたツーシームや、フォークは封印。今後はシーズン開幕に向け最終調整に入る。「状態は良くなっているし、練習しているツーシームやフォークもしっかり投げられる形で（開幕を）迎えたい」。侍定着のためにも重要なシーズンが、間もなく始まる。