阪神 初レンタル移籍 “経験積ませる”育成2投手BC福井へ

[ 2015年3月6日 06:20 ]

福井ミラクルエレファンツへのレンタル移籍が決まった田面(左)とトラヴィス

 阪神が、いずれも育成選手の田面(たなぼ)巧二郎投手(24)と佐村・トラヴィス・幹久投手(21)を独立リーグ・ルートインBCリーグの福井に派遣することが5日、分かった。成長途上の選手に試合経験を積ませるための事実上の“レンタル移籍”。他球団では広島が四国アイランドリーグplusに選手派遣をしている例があるが、阪神では初の試みだ。

 福井は、昨季まで阪神の野手総合コーチを務めていた吉竹春樹氏(54)が監督に就いており、そのパイプも活用されたとみられる。球団はこの日までに、2人へBCリーグへの派遣を通告。詳細なスケジュールは未定だが、開幕から7月上旬の前期日程に1人、以降の後期日程にもう1人を送り出すもようだ。

 ともに一日も早い支配下登録を目指している田面と佐村。1軍選手の調整や、強化指定選手の積極起用で登板機会が限られるウエスタン・リーグよりも、実戦経験がより多く積めるBCリーグへの参戦を前向きに決断した。

 田面はJFE東日本から12年ドラフト3位で入団しながら、ここまで1軍登録はない。昨年11月に育成選手へ降格しており、崖っぷちとなるシーズンで再起を期している。佐村も昨オフ、DeNAから戦力外通告を受け、阪神へ入団。1メートル91の高身長を生かした豪快な投球スタイルを確立すべく、福井でもまれる強い覚悟を決めた。

 独立リーグとはいえ、元NPBの選手も多く在籍しており、毎秋のドラフト会議でも指名を受ける金の卵もプレーしている。サクセスストーリーを夢見る若者との時間が、2人の成長を促す。

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2015年3月6日のニュース