ヤク藤井 3安打で開幕先発アピール…内外野OKの異色捕手 

[ 2015年3月6日 05:30 ]

<オ・ヤ>8回、2死二塁、藤井が遊撃内野安打を放つ

オープン戦 ヤクルト4―6オリックス

(3月5日 京セラD)
 捕手登録でも、プロ2年目で初の開幕スタメンは外野で狙う。ヤクルトの藤井が「7番・右翼」で出場し、4打数3安打とオープン戦初の猛打賞を記録し「チャンスがあるなら狙っていきたい。捕手でも出たいけど、外野でもやっていきたいです」と意気込んだ。

 左打席から第1打席は左前打、第4打席は遊撃内野安打と逆方向に打ち返した。キャンプでは連日早出で打撃マシンに向き合い、全体練習が終わっても野村バッテリーコーチが投げる球を打ち続けた。打ち込みの成果で開き気味だった右肘が締まり、打球が力強くなって逆方向にも打てるようになった。4回の第2打席は1死一、二塁からノーサインで投前へのバント安打も決めた。「3本出て、“やばい”と思っています」と恐縮したが、オープン戦通算でも8打数5安打、打率・625と絶好調だ。

 13年にドラフト6位で入団。遠投120メートルの強肩捕手だが、内外野もこなすユーティリティープレーヤーだ。外野はバレンティンが左アキレス腱、ミレッジが右肩手術明けで開幕から守れる保証はない。50メートル5秒8と俊足の左打者に、27日から広島と開幕3連戦(マツダ)を戦う真中監督は「足も速いし(開幕の外野スタメンは)全然ある。広島は前田健と黒田の右投手が来るし、それを含めて候補ではあります」と大きな期待を寄せた。

 東海大海洋学部では年に1回の実習で船に乗り海に出る「海洋実習」をこなした。自動車販売会社のシティライト岡山ではオークション事業部に所属し、持ち込まれた車をオークション会場に並べて写真を撮る仕事を担当していた。異色の経歴の持ち主は、新人だった昨季7試合に出場したが、先発機会はなかった。「プロ初安打」を目標にする26歳が存在を強く印象づけた。 

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