虎の梅ちゃん また“バズーカ”2度刺した!ただいま阻止率100%

[ 2015年2月18日 05:30 ]

<神・楽>5回1死一塁、岡島の二盗を阻止する梅野(左)

練習試合 阪神1―1楽天

(2月17日 宜野座)
 ズドーンッ― 阪神・梅野隆太郎捕手(23)が沖縄・宜野座キャンプ第4クール初日の17日、楽天との練習試合(宜野座)で「梅ちゃんバズーカ」を発動した。3回2死一塁から岩崎、5回1死一塁から岡島の二盗を阻止。15日の紅白戦でも西岡を2度、荒木を1度刺しており、今春はまだ盗塁を許していない。その“鬼肩”に他球団の007も警戒を強めた。

 低く、強い一筋の“光線”が二塁ベース上を襲う。獲物は3回2死一塁から猛然と二盗を試みた岩崎だ。バズーカの主は昨季、ルーキーながら捕手で86試合に出場し、今季の正妻奪取を狙う梅野。開幕ローテーションを争う岩本を必死に援護しようと、自慢の“鬼肩”をいかんなく発揮。平日にもかかわらず、スタンドを埋め尽くした9000人の虎党をどよめかせた。

 「楽天のチームカラーは機動力。山田(バッテリー)コーチにも言われていたし、いつ走ってきてもいいように準備をしていました」

 前日16日の韓国・KIA戦(金武)で、23安打に7盗塁を絡めて圧勝した楽天に、背番号44が立ちはだかった。6回までマスクをかぶり、岩本、金田をともに3回無失点に導く好リード。岩本はカーブと直球の緩急、金田は自慢の直球を軸に配球し、打線に的を絞らせなかった。

 5回1死一塁でも、二塁を狙った俊足・岡島を悠々アウトに。15日の紅白戦でも猛虎が誇る韋駄天(いだてん)西岡と荒木を計3度刺し、今春実戦に限れば、走者が企図した5度の二盗をすべて阻止している。

 体調不良からこの日復帰した和田監督も、その成長ぶりに目を丸くする。

 「梅野が(マスクを)かぶると、走りにくい、というようなね。そういう感覚を相手に持たせてほしいね」

 視察した広島・井生崇光スコアラーも「個人的に気にしているのは梅野。2年目の余裕が出ている。スローイングは素晴らしいし、あの送球を見せられたら盗塁はちょっと難しい…」と警戒した。

 ここまで強く伸びのある送球を繰り返せるのも、その前の過程である「捕球」に自信がついたからだ。「しっかり捕らないと送球に移れない。“捕ってから投げる”というのをしっかりできた」。だが、今はあくまでも練習試合。シーズンに入れば、各球団が誇る快足とのガチンコ対決が待っている。

 「いいランナーとどれだけ勝負できるかが大切なので。きょうは岡島さんを刺せてよかった」

 昨季の盗塁阻止率はリーグ4位の・263も、成長は著しい。

 日々の猛特訓で輝きを増していく梅野が球場をあとにしたのは、空が夕焼けに染まった午後6時。全選手で一番最後だった。

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2015年2月18日のニュース