広島・黒田と一問一答「常に毎試合、その一球が最後だと思って」

[ 2015年2月17日 05:30 ]

笑顔で思いを語る黒田
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 【広島・黒田に聞く】

 ――ファンはこの日を待っていた。

 「8年ぶりにカープに帰ってきて、そのファンの人たちの熱気というか、広島に帰ってきて一番強いな、というのを一番初めに感じた」

 ――迷いは消えたか?

 「現時点では、はい。あとは沖縄に行って、ユニホームを着て、そこで気持ちがしっかりするんじゃないかと思う」

 ――市民球場のスタンドの光景は脳裏に?

 「そうですね。なかなか経験させてもらえることでもない。野球人として素晴らしいゲームだったと思う」

 ――メジャーでの7年間を振り返って。

 「ひと言で言うと、苦しかった。野球をやる以上は日本であろうが米国であろうが、マウンドに上がるのは大変なこと。その中で言葉も分からない中、シーズン162試合戦い抜く中で体力的にも含めて、そして挑戦した以上は、それなりの結果を残さないと、と自分に勝手にプレッシャーをかけて7年間やったつもり」

 ――印象に残った試合は?

 「あとあと考えれば、去年のヤンキースタジアムの最終戦(9月25日)。それがメジャーでの最後の登板になってしまったんですけど。あの時はジーターもヤンキースタジアムでの最終戦。それが一番、自分の中では印象に残っている」

――カープで野球人生を終える。

 「もう40歳ですし。みなさんが期待しているピッチングができるかどうか、現時点ではそこまで自信は全くありません。その中でもがき苦しみながらも最後はカープのユニホームで投げたい。それが一番ですね」

 ――米国でトレーニングしてきた。状態は?

 「う~ん。年相応より少し若いぐらいだと思う(笑い)」

 ――期待と不安は?

 「不安しかないですね」

 ――今のカープの印象は?

 「若い選手もたくさん、それこそ若い選手が主力になって戦っているチームだと思う。その中で僕はどういう役割で、どういう立ち位置でどれだけチームに貢献できるか。まだ全然、見当もつかない」

 ――前田健にはどんな言葉を?

 「当然今年チームメートとして1年一緒に戦っていくので。その中で僕なりに何か手助けできればいいかな、と思う」

 ――緒方監督は開幕投手に前田健を指名している。

 「彼がやるべきだと思う。妥当なこと。僕自身は結果を残したといっても米国なので。(開幕投手に)そんなにこだわりはない」

 ――ファンにどんな投球を見せたいか?

 「一番は今回、こういう決断をして、ファンの人も多少なりとも喜んでもらえたらうれしいなと思うし、そういう人たちが“カープファンで良かった”と少しでも思ってもらえたら、自分の中では凄くうれしい」

 ――日米通算200勝も見えているが?

 「今、現時点では正直な気持ち、そこにこだわりはないし、その場になってみないと全然分からない」

 ――プロ19年目の意気込みを。

 「僕の野球人生はそんなにもう長くないと思う。毎試合がもう最後だと思って、その1球が最後だと思って、そういう気持ちでマウンドに常に上がっていきたい」

 ――あらためてファンにメッセージを。

 「8年ぶりに広島に帰ってきて、どこまでできるか現時点で自分では分からないけど、マウンドに上がる気持ちは何歳になっても変わらない。勝ちたいという気持ちも変わらない。そういう気持ちを常にマウンドで出していけたらいいかなと思う」

 ――先発としては2桁勝利が一区切りか。

 「ローテーションで回る以上は最低限2桁したい。けど、勝ち負けはいろいろな要素が絡んでくる。一番は1年間ローテーションを元気に回らないといけない」

 ――WBC、日の丸への思いは?

 「もう40歳なんで。普通に考えれば呼ばれることはないと思う(笑い)」

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2015年2月17日のニュース