西武新助っ人は会社経営&俳優の“三刀流”!“本業”も3の3

[ 2015年2月12日 05:45 ]

セラテリが制作、出演する動画(ARS1PRODUCTIONSのホームページから)

 左、中、右にきれいに打ち分けた。西武の新外国人・セラテリがシート打撃で3打数3安打。マイナーでは投手と捕手以外のポジションを全て経験し、さらに両打ちという助っ人は「まだまだ勉強しなければいけないけど、きょうはよかった」と手応えをにじませた。

 相手が打撃投手とはいえ、限りなく実戦に近い練習で全て左打席で3安打。最初は直球を手元まで引き付けて左前に運び、2打席目も同様に中前打。走者一塁で進塁打も意識した3打席目は、きっちりと引っ張って右前打とした。現時点で完全なレギュラーは中村、栗山、メヒアのみ。田辺監督も「競争だからね」と競わせることで現有戦力の底上げを狙う。複数ポジションを守れるセラテリが打撃でアピールすればレギュラー奪取は近い。

 祖母が日本人の日系アメリカ人。陽気な性格で同僚からは、漫画「キン肉マン」のキャラクターから「テリーマン」と呼ばれている。そんな器用な助っ人は経歴も異色だ。2年前に米国で映像製作会社を設立し、現時点で従業員は0人も立派な社長。オフには音楽やCM業界のほか「MLBドットコムの仕事も受けたことがある」と言い、「野球を辞めたら映像一本でやりたい」と夢を描く。「まだ会社が軌道に乗ってないから役者を雇うことができない」という理由で自身が俳優として登場することも多く、甘いマスクを生かした演技力も抜群だ。

 日本ハムの大谷に負けない、こちらは野球、会社経営、俳優の「三刀流」。映像クリエーターとして、自身が西武プリンスドームの打席に登場する際に大型ビジョンに流す映像の製作も検討している。15日にも行われる紅白戦で実戦デビュー予定。メジャー経験はないが、マルチな才能を引っさげて日本球界に殴り込む。

 ◆アンソニー・セラテリ 1983年2月27日、米ニュージャージー州生まれの31歳。07年に米独立リーグからロイヤルズとマイナー契約。昨季はメッツとマイナー契約して大リーグキャンプに招待選手として参加。3Aでは3年間で通算328試合、打率.284、33本塁打、147打点。1メートル77、86キロ。右投げ両打ち。

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