石井一久氏 楽天・安楽に必殺スラーブ伝授「空振り取りやすい」

[ 2015年2月7日 08:45 ]

石井一久氏(左)に握りを教わる安楽

 スポニチ本紙評論家の石井一久氏(41)が6日、楽天の沖縄・久米島キャンプを訪問し、ドラフト1位・安楽智大投手(18=済美)と初対面。練習後には安楽から質問を受け、自身の現役時代の決め球だった「スラーブ」を伝授した。

 安楽には石井氏のイメージについて強烈に印象に残っている映像がある。93年2月の巨人とのオープン戦(宮崎)。ヤクルト2年目の19歳左腕が、プロ初打席となった18歳の大物ルーキー・松井秀喜を鋭く曲がる変化球で腰砕けにして見逃し三振に斬ったシーンだ。安楽にとっては生まれる前の出来事だが「(動画サイト)ユーチューブで何度も見ました。右と左は違いますが、凄いカーブだと思った」という。

 今回、石井氏の訪問予定を聞き「いろいろ聞きたいことがあります」と話していた安楽は、ルーキーらしくズバッと質問をぶつけた。

 安楽 僕はカーブが苦手なんです。どういう意識で投げればいいですか?

 石井氏が現役時代に武器としたのは、カーブより球速があって、かつ曲がりが鋭いスライダーとの中間球、いわゆる「スラーブ」で「ひねる」のが特徴。一方、安楽は「抜く」カーブで、投げ方も握りも全く異なる。石井氏は「スラーブ」の握りを自ら披露し、丁寧に説明した。

 石井氏 斜めに落とすイメージ。抜くよりもひねった方が回転数が上がるので曲がりやすく、空振りも取りやすい。僕はベースの(捕手寄りの)角をターゲットに落とす練習をしていた。そこに投げられれば、内でも外でも落とすことができるようになる。

 石井氏によると、スラーブは目先を変える球種にもなるし、勝負球にも使える、2つの効果があるという。勝負球にもできる変化球を一つ習得すれば、最速157キロの安楽の速球がより生きる。石井氏直伝の「スラーブ」もその可能性を秘めている。

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