両親は歯科技工士!巨人ドラ4田中 お立ち台で白い歯輝け

[ 2015年1月9日 10:30 ]

新人合同自主トレで軽快な動きを見せる田中大

15年番球界新士録 巨人ドラフト4位・田中大輝投手

 チャームポイントは真っ白に輝く歯だ。巨人ドラフト4位・田中の両親は入れ歯や差し歯を製作・加工する「歯科技工士」。幼い頃から指導された歯磨きを毎日3回、5分間行うのが日課である。姉も歯科衛生士という「歯が命」の一家に育ち「きれいな歯並びはアスリートにとって重要」と、はにかんだ。

 国学院大では大学3年まで左肩の故障もあって、登板わずか1試合。ほぼ無名の選手だった。転機は3年夏。1学年先輩の杉浦(現ヤクルト)から投球のイメージや体の使い方を学び、急成長した。スリークオーターから投じる最速144キロの直球と鋭いスライダーが武器。先発、中継ぎの両方をこなせる万能型で4年春の東都大学リーグでは2完封を飾った。

 高校時代は朝5時起床。かばんを友人に預け、自宅からグラウンドまで約14キロを走った。下半身を鍛え抜き、スタミナ源はソウルフード。故郷・熊本特産の馬刺しが好物で「帰省したら必ず食べます。東京とはタレが違いますね」と自慢する。

 憧れであり、目標は同じ九州出身の左腕・杉内。「投手として必要なものを全て兼ね備えている」。動画投稿サイト「YouTube」などを駆使し、高校時代から投球フォームを参考にしてきた。今後は間近で見聞きし、杉内の技を盗む。

 新人合同自主トレ初日を迎えた。昨夏に痛めた左肩のリハビリ中で昨年12月からキャッチボールを再開。原監督からは「肩を痛めなければ(ドラフト)2位ぐらいで指名されていたかもしれない」と潜在能力に期待を寄せられている。「先発完投型の投手に近づき、最終的にはチームの柱になりたい」。一試合を全て任され、ヒーローインタビューで白い歯をのぞかせる。そんな瞬間を夢見て、自分を磨く。

 ◆田中 大輝(たなか・だいき)1992年(平4)8月7日、熊本県生まれの22歳。小4時に川尻ドリームスで野球を始める。必由館では1年春からベンチ入りし、2年春からエース。3年春に県大会で準優勝も甲子園出場経験なし。国学院大では4年春に東都大学リーグで4勝(1敗)を挙げ、ベストナインに選ばれた。座右の銘は「前後際断」。50メートル走は6秒1、遠投はノーステップで90メートル。1メートル82、76キロ。左投げ左打ち。

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2015年1月9日のニュース