巨人監督就任は?松井氏 少年質問に「君たちがプロになった頃に、かもね」

[ 2015年1月5日 06:00 ]

「松井秀喜旗争奪第10回学童野球大会」で優勝した根上学童野球クラブの後輩たちと記念写真に納まる松井秀喜氏

 早く「松井監督」が見たい!ヤンキースなどで活躍した松井秀喜氏(40)が4日、石川県能美市の松井秀喜ベースボールミュージアムで行われた「松井秀喜旗争奪第10回学童野球大会」の表彰式に参加。少年からは巨人の監督就任への質問が飛び、地元関係者はあいさつの中で、同大会出身者が6年後に松井監督からドラフトで抽選されることを熱望した。松井氏は笑顔でかわしたが、地元での松井監督待望論は高まるばかりだ。

 野球少年の純粋な好奇心だった。前夜に放送されたTBS系「独占!長嶋茂雄の真実」内で、恩師の巨人・長嶋茂雄終身名誉監督が松井氏の早期監督就任を願い「今年のシーズンオフあたりどうかなあ、やってくれると思うけどね」とドッキリ発言。この日の質疑応答コーナーでは準優勝した鞍月ブラザーズの少年が「きのうの放送を見ましたが、松井さんはそのことはどうお考えですか?」と直球を投げつけた。

 これには松井氏も穏やかな笑みをたたえた。「君たちがプロ野球選手になった頃に、なっているかもしれないね。でも、それは誰にも分かりませんね」。否定も肯定もせずにかわした。

 さらに約1時間の表彰式の閉会のあいさつでも、地元の熱い思いを聞いた。石川県野球協会の太田重明学童部長は、野球少年たちを鼓舞するように声を張り上げた。

 「まだこの松井秀喜旗からプロ野球選手は出ていない。君たちなら、高卒で早くて6年後。松井監督にドラフトでクジを引いてもらえるように、頑張ってください」。でっかい初夢を提示された野球少年たちは「ハイ!」と胸を張って応えた。

 巨人側はこれまでも「将来の監督候補」としてラブコールを送っており、昨年11月のオーナー会議では白石興二郎オーナーがあらためて言及。「松井君も“ポスト原”の有力候補であることは間違いない」と話した。松井氏自身は昨年、巨人とヤンキースのキャンプで臨時コーチを務め、指導者修業の道を歩み始めた。確たるポストを用意された指導者については、常々「情熱を100%向けられるようにならないと、いいことはできない。そういうことが見つかったら、次の道に進みたい」と話してきた。現在は野球界に携わりながら見聞を広げ、同時に家族との時間も大切にしている。

 自身の名を冠にした節目の10回大会で、優勝したのは自らも小学校時代に在籍した根上学童野球クラブだった。「この大会が石川県、北信越の野球のレベルアップにつながってくれたら、僕もうれしい」と目を細めた松井氏。少年たちの夢、そして地元の監督待望論は心に響いたに違いない。

 ▽松井秀喜旗争奪学童野球大会 石川県野球協会創立60周年の05年に第1回大会を開催。当初は石川、富山、福井の3県から12チームが出場したが、現在は長野、新潟の2県を加え、計16チームのトーナメントに拡大された。10月の2日間で争われる。06年の第2回大会で優勝した富来ますほ学童野球クラブのメンバーでは、黒萩幸生が遊学館のエースとして甲子園出場。内野手の山本大貴は松井氏の母校・星稜に進み主将を務めた。2人はそろって立大野球部に進み、現在2年生。

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