巨人ドラ1岡本 素振りで年越し “ノロ対策”初詣も自粛

[ 2015年1月5日 05:30 ]

白い息を吐きながら熱のこもった自主トレを行った岡本

 巨人のドラフト1位・岡本和真内野手(18)が4日、奈良県五條市の智弁学園で自主トレを公開し、自宅で素振りをしながら新年を迎えたことを明かした。年末年始も無休で練習を行い、過去2年続けて感染していたノロウイルスの予防策として初詣を控えるなど、プロの自覚も十分。将来の「4番・サード」候補が、万全の態勢でルーキーイヤーのスタートを切った。

 プロの世界へ飛び込む覚悟が自然と体を突き動かした。岡本は大みそかの午後11時半に木製バットを手にすると、約30分間、黙々と素振りを繰り返したという。

 「素振りで年越しをしようと思ってました。(新年)1発目に良いスイングをしようと思ったけど力みました。打席では3回は振れるので、2、3回目は良かったです」

 この日は午前9時ごろから約2時間半、同級生とともにランニングやキャッチボールなどで汗を流した。室内練習場では木製バットでトス打撃を行い、力みのないフォームから約160スイング。防球ネットに向かって鋭い打球をはじき返した。年末年始も自宅周辺のランニングや体幹強化などで「無休トレ」を敢行。「いつも動いていたのであまり変わりはない。本当に新年を迎えたのかな?と思います」と意識の高さをのぞかせた。

 体調管理を優先し、年末年始は「引きこもり」となった。1メートル83、95キロの体格で、高校通算73本塁打を誇る怪物ながら、昨年、一昨年と年明けにノロウイルスに感染して寝込んでしまった。その反省を踏まえ、今年は初詣にも行かず外出を控えた。全ては8日から始まる新人合同自主トレに最高の状態で臨むため。「ずっと体に気をつけて過ごしました。友達や親が自分の分までお守りを買ってきてくれました」と笑みを浮かべた。

 1年目のテーマは「ケガをしないこと」。昨年は6月に腰痛を発症し、夏の奈良大会前に約1カ月間、練習に参加できなかった。「ケガをしたらうまくならないし、無駄な時間になる」。歯がゆい経験を生かし、このオフは基礎体力強化に重点を置いて取り組んでいる。「ケガをせずに環境の変化にも慣れて、良い一年になれば良い」と新年の抱負を語った。

 原監督は近未来の「4番・サード」候補として期待を寄せ、自身の後継者として英才教育を施す方針だ。「楽しみの方が大きい。息の長い選手になって、日本を代表する打者になりたい」と岡本。巨人、そして日本球界の主砲へ成り上がるための挑戦が幕を開けた。

 ≪近年の巨人ドラフト1位野手の始動≫

 ★大田泰示(09年) 1月2日に地元の広島県福山市で自主トレをスタート。フリー打撃では20本の柵越えを披露するなど約3時間、猛練習を行った。

 ★長野久義(10年) 所属先、ホンダのスローガンが「一への執着」だったことから、1月4日の午前11時11分11秒にグラウンド入りし約2時間、体を動かした。

 ★小林誠司(14年) 元日の午前0時半から半袖姿で素振りを行い新年を迎えた。プロ入りを前に課題である打撃力向上のため、自宅前で約100スイングした。

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