バース氏 虎監督もちろん臨時コーチもOK「不可能じゃない」

[ 2014年12月20日 05:30 ]

サンタの衣装で大阪名物・グリコの看板と同じポーズを決めるバース氏

 2度の3冠王を獲得し1985年の阪神日本一の原動力にもなったランディ・バース氏(60)が19日、阪神の臨時コーチに名乗りを上げた。チーム本塁打数アップがリーグ優勝につながるとし、パワーのある選手には本塁打の打ち方を伝授する必要があると説いた。

 バースサンタがひと足早く、猛虎に「プレゼント」を持ってきた。サンタクロース姿で大阪・ミナミの道頓堀に登場し、「(コーチ要請があればの問いに)もちろん。監督もOKさ」と笑顔で即答。現状、来春の臨時コーチ就任は難しいが来秋以降なら可能。阪神在籍6年間で202本塁打した史上最強助っ人は、代わりといってはなんだが、今季リーグ5位の94本塁打に終わった猛虎に量産方法の一端を示した。

 「タイミングも大事だし、練習も大切。ただ、ホームランの打ち方を分かっている人に教えてもらわないと」

 一振りで得点し試合の流れをも変えられるアーチは魅力。今季、阪神で2ケタ本塁打を記録したのはゴメス(26本)とマートン(14本)だけ。20本塁打以上も10年ブラゼルと城島以来4年ぶりで、打線全体の迫力不足は否定できなかった。

 「当時は僕、掛布、岡田がたくさんホームランを打った。今のタイガースの選手はスピードは良い。真弓のようにスピードにパワーを兼備することは不可能じゃない」

 21年ぶりのリーグ優勝を果たした85年、バース氏は打率・350、54本塁打、135打点で3冠王に輝いた。掛布(現DC)の40本、岡田の35本、真弓の34本と続きチーム219本塁打は当時のリーグ新記録。凄まじい打棒はファンの脳裏に深く刻み込まれている。

 「(日本人選手のノルマは)20本。パワーがあれば打てる。4人いれば80本以上になる」と話す同氏が期待を寄せる一人が自身と同じ背番号44の梅野だ。「打てるパワーがあると聞いている。そのパワーの使い方を教えてもらわないと。ぼくも来日した時はパワーがありコーチから本塁打の打ち方を教えてもらってスラッガーになった」。梅野は今季、7本塁打で長打率・349。掛布DCの熱血指導でアーチの極意をつかめば上積みは十分可能だ。

 「今年は優勝できなかったが、来年は阪神の年だ」。球団創設80周年を迎える2015年。自身も味わった日本一の美酒を再び、味わうことを「レジェンド」は望んでいる。

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