キューバ選手は全員メジャー流出?日本球界資金面で圧倒的不利

[ 2014年12月19日 05:30 ]

ロッテのデスパイネ

 米国、キューバ両国が国交正常化に向けた交渉を始めることを受け、大リーグ機構(MLB)は17日(日本時間18日)、声明を発表。「この重要な問題を注視し、政策転換がキューバ関連ビジネスに影響を与えるなら、各球団にその都度情報を伝えていく」とした。これまで亡命者に限られていたキューバからのメジャー移籍が活性化する可能性が出てきた。

 今季開幕時の同国出身大リーガーは過去最多の19人で、米国以外では3番目に多い。そのほとんどが主力選手として活躍し、ホワイトソックスのアブレイユは今季、ア・リーグ新人王を獲得。キューバ選手の相場は高騰する一方で、今年8月にはレッドソックスが亡命選手史上最高額となる7年総額7250万ドル(約86億2750万円)で外野手のカスティーヨを、オフにはダイヤモンドバックスが同じく外野手のトマスを6年総額6850万ドル(約81億5150万円)で獲得している。

 キューバ選手は中米などの第三国を経て米国に亡命しており、ドジャースのプイグは5度目の試みで成功。命懸けのため、選手の契約金を狙った地下組織も暗躍していた。大リーグ選手会は「今回の発表が大リーグのさらなる発展につながることを願っている」と歓迎する声明を出した。

 日本球界は今季からキューバ選手の移籍が解禁となり、グリエル(DeNA)やデスパイネ(ロッテ)が活躍したが、金銭面ではメジャーが圧倒的に上回る。亡命せずに米国へ移籍する道が開ければ、多くのトップ選手が流れることになり、日本球界が影響を受けるのは必至だ。

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2014年12月19日のニュース