李大浩 松坂塾入門…日米164勝腕とタッグ「野球の世界」学ぶ

[ 2014年12月11日 07:32 ]

優勝旅行での球団ゴルフをホールアウトし、トロピカルジュースに口を付けるソフトバンク・李大浩

 今季4番に座り続けたソフトバンクの李大浩内野手(32)が9日(日本時間10日)、優勝旅行先のハワイで新加入する松坂大輔投手(34)との異例の「タッグ」を申し出た。韓国で過ごした高校時代から憧れだった松坂に、投手心理や配球を聞きたいと意欲的。日米での経験談を自身の打撃に生かし、来季も4番を務め上げて、日本一連覇に貢献すると意気込んだ。

 熱烈なラブコールだった。チームに加わった日米164勝右腕・松坂の話になると、李大浩は目を輝かせた。

 「甲子園ではもの凄い投球をした。その頃から見ていましたね。一緒にやれるだけで自分にとってはプラスになる」

 故郷の韓国・釜山でも高校野球の甲子園大会は放送されており「平成の怪物」は李大浩にとってアイドルだった。特に印象深いというのが伝説の決勝戦だ。98年夏、松坂は決勝の京都成章戦でノーヒットノーランの快挙を達成。松坂より2歳年下で、高校1年だった李大浩の心を揺さぶった。エースとして活躍した西武時代、メジャーの活躍も追い続けていたという。唯一の対戦は09年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の第1ラウンド。1打数無安打(1四球)だった。「最高の選手だと思った」。一流を知るのに多くの打席は必要なかった。

 李大浩は昨年オフにソフトバンク移籍とともにメジャー挑戦にも悩んだ経緯がある。だからこそ憧れ続けた松坂に、日米で吸収した野球経験を学びたいと心から思っている。「(打者の)攻め方など話し合い、自分自身の勉強にしたい」と李大浩。どういう考え、方法で打者を抑えたのかを聞くことは、韓国、日本の球界しか知らない自分の「世界」を広げることになると期待している。

 今季は打率・300、19本塁打、68打点でチーム3年ぶりの日本一に貢献した。ただ、満足はしていない。この日は球団主催のゴルフ大会に参加するなど常夏の島を満喫しているが、ハワイから韓国へ戻る来週からは本格的にトレーニングを開始する予定。「チームに慣れた。来年の方がいい成績を残せるのは、はっきり言える。(工藤)新監督になり、4番を打てるのか分からない。最初からアピールできればいい」。その向上心に松坂との「強力コラボ」は新しい刺激を与えることになる。

 

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