中島獲り 虎VSオリ一騎打ち!古巣に断り、共に高条件提示

[ 2014年12月5日 05:30 ]

移籍先に注目が集まる中島

 阪神が獲得を目指しているアスレチックスからフリーエージェント(FA)となっている中島裕之内野手(32)が4日、獲得を目指していた古巣・西武に代理人を通じて断りの連絡を入れた。全力を挙げて獲得に乗り出している阪神にとっては、まさに追い風。これで日本国内の移籍先は事実上、阪神とオリックスの一騎打ちとなった。中島争奪戦は一気に佳境を迎える。 

 “虎の恋人”が動いた。前日3日に米国から帰国。長旅から一夜明けて“沈黙”を破った。この日、中島は代理人を通じて古巣・西武に復帰の意思がないことを伝えた。

 「残念です。OBでもあるし、是非帰ってきてほしい選手だったけれど、条件面で折り合わなかったんでしょう」

 西武の鈴木葉留彦球団本部長は説明した。この瞬間、中島の争奪戦は一気に動きだした。

 ここまで阪神、西武以外にもオリックス、中日、DeNAなどが獲得への興味を示している。しかし、阪神とオリックスは、西武の「3年8億円」を上回る好条件を示していると見られる。

 愛着ある古巣への復帰を選択しなかったことで中島争奪戦は事実上、阪神とオリックスの一騎打ちとなった。

 オリックスはすでに「3年総額12億円」を提示した模様。阪神も当初は「3年総額9億円」と見られる条件を提示したが、他球団との争奪戦を制するために条件面の上方修正も視野に入れている。ベースの年俸は3億円以上、契約年数も3、4年の超大型契約で対抗する準備を球団内で進めている。

 「とにかく、先方には条件を提示してありますからね。あとは相手がどう言ってくるか。もちろん(条件面の)再考の余地はあります」

 以前に球団幹部も条件面の上方修正を検討することを明かしていた。

 今オフは獲得に乗り出していた日本ハムの宮西がFA宣言せず残留。強化の最大ポイントとしていたオリックスの金子も、FA宣言したものの、右肘の手術をしたことで残留濃厚と見られている。それらに用意していた獲得資金を、中島の獲得交渉へ回すこともできる。補強資金を上積みすることは十分に可能だ。

 最大限の誠意を示すために条件を引き上げることは十分に考えられる。

 「西武に連絡は入ったみたいだが、うちにはまだ何の連絡も来ていない。動きはない状態だ」

 阪神の球団関係者はこの日までに中島サイドから連絡はないことを明かした。ただ、西武に対して断りの連絡を入れたことで争奪戦は佳境に突入したことは間違いない。

 中島サイドは今月10日前後の決着を望んでいるという情報もある。移籍先は中島の地元である関西を本拠地とする阪神か、オリックスか―。目前に迫っている決着の時が注目される。

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2014年12月5日のニュース