張本氏 記者クラブで会見、75年の巨人トレード秘話など披露

[ 2014年12月4日 05:30 ]

日本記者クラブの会見で半生を振り返る張本勲氏

 通算3085安打のプロ野球記録を持つスポニチ本紙評論家の張本勲氏(74)が3日、東京都千代田区内幸町の日本記者クラブで会見し、来年で戦後70年を迎える日本のプロ野球について自身の思い出などを交えて語った。

 広島の自宅で被爆体験した幼少時代。利き腕だった右手を大やけどして左利きに変わり、浪商(現大体大浪商)の時に肩を痛めて投手を諦めた。そうしたつらい体験が大打者への大きな転機となったという。

 プロ野球人生で最大の岐路は、75年オフの日本ハムから巨人へのトレード。親交のあった阪神・吉田義男監督(現評論家)との間で阪神入りがほぼ決まっていたが、急転して長嶋茂雄監督(現巨人終身名誉監督)の巨人へ。吉田監督へ断りの電話を入れると、恨み言どころか「張やん、良かったなあ。東京で頑張りや」と励まされた。これには「こんな人がいるんだ、と本当に感激してね。今でも吉田さんとは親交が続いてます」と懐かしんだ。

 最後はメジャー流出が止まらぬ日本球界の現状を憂い「早く日本野球機構(NPB)にはメジャーに行きづらい規則をつくってほしい」と訴えて1時間の会見を締めた。

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2014年12月4日のニュース