微妙な立場 フィリーズ 高額年俸のパペルボンがチーム再建の障害?

[ 2014年12月1日 17:01 ]

継投による無安打無得点試合を達成し、喜ぶフィリーズのパペルボン(右)と捕手ルイス(AP)

 今季のチーム打率2割4分2厘はリーグ10位、チーム防御率3・79はリーグ12位と投打が噛み合わず14年ぶりの最下位に沈んだフィリーズ。高齢化が進んでいるため、オフにベテランを放出するなどして若返りを図り、来季へ向けてチームを改革したいところだが、なかなかうまくいかないようだ。

 中でもクローザーのジョナサン・パペルボン投手(34)は11年のオフに結んだ4年総額5000万ドル(約59億円)の高額契約ため、微妙な立場にあると米メディアは伝えている。

 パペルボンは今季39セーブで9年連続25セーブを記録し、史上3番目の若さで通算300セーブも達成。12年にフィリーズに加入して以降、106セーブを積み上げ、3年間の防御率は2・45。この防御率より優れているクローザーは今季自己最多の48セーブを挙げてタイトルを獲得したマリナーズのロドニーら6投手のみ。

 成績は申し分ないパペルボン。ブルージェイズやアストロズのように明らかにクローザーが必要なチームもあるが、その高額年俸がネックとなり、獲得に踏み出せないという。フィリーズもパペルボンを放出しても、残りの年俸1300万ドル(約15億4千万円)のほとんど、あるいは全額を負担しなければならない。アロマGMはこれを嫌っており、他のベテランも同様の理由で放出できないでいるようだ。

 07年から5年連続で地区優勝を経験し、08年にはワールドシリーズ制覇も果たしたフィリーズ。再び黄金期を築くためにも、今後のフロントの動きに注目したいところだ。

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2014年12月1日のニュース