守屋“闘将魂”受け継ぐ…打倒・巨人「1年目から投げたい」

[ 2014年11月25日 05:30 ]

タイガースカラーの車の模型を手に笑顔の守屋

 阪神からドラフト4位指名された守屋功輝投手(21=Honda鈴鹿)が24日、三重県鈴鹿市内の同社で契約金5000万円、年俸840万円(金額は推定)で仮契約した。25日に21歳の誕生日を迎えた岡山県倉敷市出身の右腕は、同郷の大先輩・星野仙一楽天シニアアドバイザー(SA=67)の現役時代をほうふつさせる強気の投球で「打倒・巨人」を高らかに宣言した。

 時を経て、守屋が闘将の魂を受け継ぐときがやってきた。中日時代、V9時代を含む巨人を相手に通算35勝。03年には虎の将として前年度優勝の宿敵を撃破し18年ぶりの栄冠。楽天の指揮を執った昨季は日本シリーズでまたもや前年度日本一の原巨人を下した。男の名は星野仙一。「打者に向かっていく強気の投球」と自身の持ち味を語る若武者。実は母校の倉敷工からわずか1キロの場所に、2人の運命を感じさせる建物があった。

 「星野仙一記念館ですよね。知っています。まだ行ったことはないですけど、高校時代よく近くは通っていました。(打倒・巨人も)共感するところはあります」

 倉敷マスカットスタジアムで秋季キャンプを張っていた星野政権下、野球少年だった守屋は幾度となく球場へ足を運んだ。スタンドから闘将の姿を見下ろすと、いつも決まった感情にとらわれた。「オーラがすごい…」。「玉島南少年野球」で白球を追い始めたのも、03年の猛虎フィーバーを見た影響からだ。幼き頃から生粋の虎党。巨人を倒すという信念はすでに宿っている。

 「1年目から巨人戦で投げたいという気持ちは、もちろんあります」

 13年に阪神へ入団して以降、初めて新人選手を担当することになった熊野スカウトからも、高い期待を寄せられている。

 「今のうちにはいないタイプです。他球団を見てもちょっといないかな。最初は“恐れ知らず”で行ってほしい。まだ経験も浅いし、どんどん伸びる可能性がある」

 同い年のドラフト1位・横山は21Uワールドカップ(台湾)で手に汗握る激闘を味わい、準優勝をつかんだ。先にプロ入りしている松田、歳内は1軍の貴重なリリーバーとして、その立場を確立しつつある。負けるわけにはいかない。

 「先発でも中継ぎでも、勝利に貢献できるようにやるだけ。使ってもらえるなら、どこでも」

 近年の猛虎には珍しい既婚ルーキー。支えてくれる愛妻のために―。「闘将魂」を受け継ぎ、一日も早く聖地マウンドで大暴れする。

 ◆守屋 功輝(もりや・こうき)1993年(平4)11月25日生まれ、岡山県出身の21歳。倉敷工では2年春の岡山大会4強が最高で、甲子園出場経験なし。Honda鈴鹿では1年目から公式戦に出場。今夏の都市対抗では2試合に救援登板した。1メートル83、82キロ。右投げ右打ち。

続きを表示

この記事のフォト

2014年11月25日のニュース