成瀬即決!他球団と交渉予定なく、ヤクルト入団確実に

[ 2014年11月14日 06:39 ]

(左側手前から)新専務取締役、真中監督、松井編成部部長と交渉の席につく成瀬

 プロ野球のフリーエージェント(FA)宣言選手8人と各球団との交渉が13日に解禁され、ロッテから国内FA権を行使した成瀬善久投手(29)のヤクルト移籍が事実上、決定した。3年総額6億円以上の条件に加えてロッテ時代と同じ背番号「17」を提示された成瀬。現段階で他球団と交渉予定がなく、ヤクルト入団が確実となった。

 即断即決――。交渉を終えた成瀬からは、まるで入団会見のような言葉が飛び出した。

 「本当に自分のことを必要としてくれていると感じた。やるからには開幕投手を狙いたい。2桁勝つのは当たり前だと思っているので、しっかり(チームの)軸としてやっていきたい。ヤクルトは楽しそうで、やりやすそう」

 3年総額6億円以上の条件提示。さらには、2008年からロッテで背負う背番号「17」も用意された。17は新天地となるヤクルトでは、過去に松岡弘や川崎憲次郎らも背負ったエースの系譜となる背番号。ヤクルト・新純生専務取締役からは「若い投手を引っ張っていける人物。エース番号をつけてもらう」との言葉を掛けられ、成瀬は「凄く評価してくれてうれしい。誰かを動かしての17でなく、正直ホッとしている」と頬を緩めた。

 今年6月に鹿児島県出身の一般女性と結婚したばかり。都内で新婚生活を送っており、FA権を行使してからは「家族のことを考えていた」と言う。移籍先が在京球団かどうか、というのも大きな条件だった。神宮球場を本拠とするヤクルトであれば、生活環境を大きく変えずに済むという点も成瀬の背中を押した。

 ロッテはFA権を行使しての残留を認めておらず、現段階で他球団と交渉予定もないため、ヤクルト入団は確定的。ロッテとの2度の残留交渉が決裂し、1日に「正直、寂しい。こんな形になるとは思わなかった。やっぱりあいつがマリーンズにいてほしかったと思われる選手にならなきゃいけない」と涙でFA権行使を表明してから12日目。今季まで5年連続で開幕投手を務めてきた通算90勝左腕の視線は、来季開幕戦となる3月27日の広島戦(マツダ)に向けられていた。

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