風張 152キロで「勝負」“オホーツクの風”神宮で巻き起こす

[ 2014年10月24日 05:30 ]

ヤクルト2位に「吠えた」東農大北海道オホーツク・風張

2014ドラフト会議

 【ヤクルト2位 風張蓮 投手・東農大北海道オホーツク】岩手の小さな町から網走経由で、東京に乗り込む。最速152キロを誇る右腕の風張にとって、次の本拠地となるのは神宮。「大学で何度か投げさせてもらって思い入れのある球場。もう一度、そこで力を出せる選手になりたい」と心から喜んだ。

 人口7000人足らずの岩手・九戸(くのへ)村で生まれた。部員14人、全校生徒わずか134人(ともに当時)の伊保内高では最速147キロをマークし、プロのスカウトの間でも知られた存在だった。しかし「集中して野球ができる」との理由で、東農大北海道オホーツクに進学。オホーツク海に面した北海道網走市で才能をさらに開花させた。

 この日、母校ではパブリックビューイングが行われ、プロ野球選手の誕生を喜んだ。「小規模校からプロ野球に進めたのを見てほしい。それを糧に次の人も頑張ってくれれば」と風張。最初は「網走」が北海道のどこにあるのかさえ分からなかった右腕はドラフト2位の実力をつけ、プロの世界に挑む。カブスの藤川を目標の投手に挙げ「セ・リーグのチームの4番相手に直球で勝負したい」と宣言した。

 来月の明治神宮大会では大学生活最後の大会として神宮のマウンドに立つ。1、3年時と2度全日本大学選手権に出場しているが、1年の初登板では慶大相手にわずか2/3回で降板した苦い思い出もある。「全国制覇が目標。チームの勝利に貢献できる投球をしたい」。大きな野望を胸に風張がその実力を証明する。

 ▽東農大オホーツクキャンパス 89年に東農大生物産業学部が設立され、同学部の拠点として開設された。硬式野球部は12年から登録名を「東農大北海道オホーツク」として活動している。所在地は北海道網走市八坂196。野球部の主なOBにソフトバンク・飯田優也や楽天・小斉祐輔ら。

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