高野連、タイブレーク制段階的導入へ まずは来春地区大会

[ 2014年10月21日 05:30 ]

今年8月の全国高校軟式野球準決勝の崇徳―中京戦で、結果を伝えるホワイトボードには0がずらりと並ぶ

 日本高野連は20日、大阪市内で技術・振興委員会を開き、硬式でタイブレークを段階的に導入する方向で議論を進めることを決めた。来春の都道府県大会や地区大会で一律に導入する案を全国9地区と東京の代表者に提示。神宮球場で来月15日に開く地方側との懇談会で意見を集約して原案をつくり、同27日の理事会で決める。

 タイブレークは延長戦で人為的に走者を置いて早期決着を促す特別ルールで、春季大会は甲子園大会に直結しない。甲子園大会や甲子園につながる夏秋の地方大会では、来年は実施しないが、再来年以降については今後話し合う。

 日本高野連の竹中雅彦事務局長は「全ての大会で導入するための最初のステップ。(来年の甲子園での導入は)時期尚早」と説明した。方法も検討を続けるが、来春導入すれば10回から1死満塁で始める。

 会議では健康管理や順調な大会運営のため、日程調整、投球数や投球回数の制限なども議論したが、いずれも現実的に困難と判断した。相沢孝行委員長は「(タイブレークは)100%ではないが、一番理にかなっている」と話した。

 硬式より点が入りにくいとされる軟式は全ての大会で導入する方針で、来月4日の軟式委員会に提案する。

 ▽タイブレーク 野球やソフトボールで早期決着を目的に延長戦で人為的に走者を置く特別ルール。高校野球では明治神宮大会、国体などで導入されており、延長10回以降の攻撃を1死満塁から開始する。社会人の都市対抗大会では2003年から実施。国際大会では08年北京五輪やワールド・ベースボール・クラシック(WBC)でも09年の第2回大会から採用。

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2014年10月21日のニュース