なぜ?PL廃部危機…監督候補を「教団への信仰心」ネックに認めず

[ 2014年10月12日 11:15 ]

85年、夏の甲子園で優勝し、握手を交わす桑田(左)と清原

 来年度に入学する野球部員の受け入れを行わないことが判明した高校野球の名門・PL学園。野球指導が可能な後任監督が決まらず、昨秋の近畿大会から未経験の正井校長が監督登録でベンチ入りする状態が続いている。新監督が決まらない要因の一つに、学校側が候補とした指導者をPL教団が認めないことが挙げられる。

 昨年、当時の河野有道監督が退任した同時期、短期間でプロ野球経験者が学生野球資格を回復できる新研修制度が始まった。学校サイドはOBを軸に複数の候補者を上申したが、教団が掲げた「教団への信仰心」という条件がネックとなり頓挫した。さらに、教団の信者数が減少し、特に金銭面で野球部を支える組織づくりができなかった。全盛期のような「後方支援」を期待できず、就任に難色を示す者は多かった。

 桑田、清原ら多くのプロ野球関係者が名を連ねるOB会も最近は教団と隔たりがあったという。新入部員の募集停止は学校の理事会で決まった事項で、鶴岡秀樹OB会会長は「新聞で初めて知った。学校が決めることに委ねるしかない。非常に残念。何とか部を存続してほしい」と話した。

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