菅野投げた!シリーズ間に合う?右肘「痛み全くない」

[ 2014年10月12日 05:30 ]

テニスボールでキャッチボールをする菅野

 右肘じん帯の部分損傷で3日に出場選手登録を外れた巨人・菅野智之投手(25)が11日、川崎市のジャイアンツ球場で離脱後としては初めて、ボールを投げた。順調にいけば来週中には本格的なキャッチボールも再開予定で、25日に開幕する日本シリーズでの復帰登板に向け、大きな一歩を刻んだ。

 こみ上げる喜びと安ど感が自然と表情にも表れた。くしくも25歳の誕生日となったこの日、菅野が穏やかな笑みを取り戻した。

 「やっぱりピッチャーは投げられないことが一番のストレス。とりあえずホッとしています」

 アップ後、室内練習場に向かった。手にはテニスボール。10メートルの距離を取り、約40球のネットスローを行った。その後は仰向けに寝転び、今度は硬式球を握って再び約10分間、上空に投げ続けた。「投げ始めとしては良い。痛みは全くないです」とうなずいた。

 2日のヤクルト戦(神宮)の登板中に違和感を訴え、2回38球で緊急降板。翌日に出場選手登録を外れた。最大で約1カ月のノースロー期間も考えられるなどCSはもちろん、日本シリーズでの登板は絶望的とみられていたが、その後に複数回の精密検査を受け、復帰への道のりは上方修正された。

 投手にとって肩や肘の負傷は選手生命に直結する。菅野も当初は「とにかく(再発が)怖いというのが一番だった」。それが現在は「すっきりしている。来週中には(キャッチボールを)投げ始められたらいいんじゃないかと思います」と次なるステップも明かした。

 9日の優勝祝賀会で奇跡の復活を予期していた原監督は「最善を尽くす中での一歩ではないでしょうか」と目を細めた。リーグトップの防御率2・33、チーム最多の12勝と抜群の安定感を誇ってきた右腕が大一番に戻れれば、日本一奪回の可能性は格段に高まる。

 日本シリーズまで残り2週間。「日本シリーズでの登板?もちろん。ただ慎重に」と付け加えた右腕。復活登板へ、その強い意志で視界を開く。

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