【マー君独占インタビュー2】真のエースへ来季は200イニング

[ 2014年10月9日 10:33 ]

ヤンキースの田中も凄いと思ったマリナーズのヘルナンデス

 ――渡米の時点で、あまり情報を入れていないと言っていたが、顔と名前が一致するメジャーリーグの選手は増えたか。

 「そりゃあ、増えましたよ。バッターの顔と特徴は分かっておかないといけないですからね。でも、メジャーの選手くらい中継も見ていたし、知ってますよ。僕、他の(競技の)スポーツ選手もちゃんと知ってますからね(笑い)」

 ――メジャーの投手を生で見て、凄いと思った投手は。

 「クリス・セール(ホワイトソックス=注1)とかフェリックス・ヘルナンデス(マリナーズ=注2)とかかな。セールは、イチローさんが打つ(8月24日)まで左打者に1年くらいタイムリーを打たれていなかった。圧倒的数字じゃないですか、それは」

 ――ヘルナンデスは。

 「雰囲気とか、やっぱり、ありますよね。放つものというか。それはやっぱり違う。彼が一番そう感じた。マウンドでの風格というか、たたずまいというか」

 ――1、2番や下位の打者に本塁打を浴びることが多かった(注3)。メジャーの打線の怖さをあらためて感じたのか。

 「それは日本とは違いましたね。でも、日本はそういう(下位の)打順の選手はこっちの選手にないものを持っている。器用なことができますしね。そういう違いはあります」

 ――来季について、ジョー・ジラルディ監督は32試合投げてほしいと話していた。

 「まずは1年間しっかりとローテーションを守るということが一番。こういう世界で毎年200イニング、今年は199イニングでしたけど、投げ続けている黒田さんはあらためて凄いと思った。来季は自分がそういうふうにずっと投げられるようなシーズンにしたい」

 ――200イニングという数字はやはり意識する。

 「試合数は少なくても200投げたらいいや、というわけではない。先発した中で少ない球数で長いイニングを投げてというのがいい。イニングを食える投手は250とか超えてくる(注4)。僕は130、140くらい(136回1/3)ですから、まずは200というところを投げないといけないかもしれない」

 <注1>25歳の大リーグ屈指の左腕。3年連続2桁勝利。今季は12勝4敗、防御率2・17。サイド気味の腕の振りから投じる95マイル(約153キロ)前後の直球とスライダーが持ち味で愛称は「コンドル」。

 <注2>ベネズエラ出身の28歳。愛称は「キング」。19歳でメジャーデビュー以来、8度の2桁勝利。10年はサイ・ヤング賞に輝き、12年には完全試合を達成。今季は15勝6敗、防御率はリーグトップの2・14。

 <注3>打順別では1番=2、2番=2、3番=3、4番=1、5番=1、6番=3、7番=0、8番=1、9番=2。

 <注4>最近10年間で250イニング以上投げたのは3人だけで、08年サバシアの253回、10年ハラデーの250回2/3、11年バーランダーの251回。メジャーでは多くのイニングを投げる(食べる=Eat)投手を「イニング・イーター」と呼ぶ。

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2014年10月9日のニュース