真中ヤクルト大型補強だ!社長が約束 FA権山井、成瀬獲りも

[ 2014年10月9日 05:30 ]

就任会見後、衣笠球団社長兼オーナー代行(中)と明治神宮で参拝する真中新監督(右)

 ヤクルトは8日、真中満チーフ打撃コーチ(43)が監督に就任すると発表。3年契約を交わし、2年連続最下位からの巻き返しを誓った。

 12球団の監督では最年少の43歳。「重責。厳しい中で大役を任されたという思いです」と、緊張の面持ちで就任会見に臨んでいた真中新監督だが、補強ポイントに話が及ぶと、思わず声が上ずった。「ピッチャーです。ピッチャーがいっぱい欲しいです」。席上で、衣笠剛球団社長兼オーナー代行に「直訴」した。

 2年連続最下位と厳しいチーム状況の中、再建を託された。課題は明確だ。今季はリーグ最多193安打をマークした山田をはじめ、5人の3割打者が誕生し、チーム打率・279はリーグトップだった。その一方で、防御率はワーストの4・62。「投手力が他球団に比べて劣っている。後ろを投げられる投手がいないし、先発も足りない」と現状を訴えた。球団側もバックアップする。衣笠社長は「資金面でも必要なものは出す。積極的にいけばいい」と大型補強を示唆。国内FA権を持つ中日・山井、ロッテ・成瀬にも興味を示しており、FA権行使となれば獲得に乗り出す可能性はある。

 また、例年6選手程度の指名となるドラフト会議でも「1、2人くらい多めに指名し、投手を多く獲りたい」と同社長。この日都内で行われたスカウト会議では、指名候補選手を47人に絞り込み、1位候補は早大・有原、済美・安楽を軸にする方針が確認された。競合覚悟の上で、即戦力投手にターゲットを絞った。

 2軍監督や1軍チーフ打撃コーチとしてチームを束ねてきた統率力には定評がある。2軍監督だった昨年は5年ぶりにイースタン・リーグ優勝に導いた。3年契約となるが、真中新監督は「いろいろ経験させてもらったので1年目とは思っていない。来年1年間が勝負と覚悟を持って勝負します。優勝目指して頑張りたい」と決意表明した。

 ▼ヤクルト・堀澄也オーナー 選手、コーチ、2軍監督、これまでの幅広い経験と持ち前の明るさを生かして、思いきりやってもらいたいと思います。

 ◆真中 満(まなか・みつる)1971年(昭46)1月6日、栃木県生まれの43歳。宇都宮学園(現文星芸大付)では3年時に春夏連続で甲子園出場。日大を経て、92年ドラフト3位でヤクルト入団。97年より頭角を現し、4度の日本一に貢献した。08年に現役引退。通算成績は1368試合で打率.286、54本塁打、335打点。64盗塁。09年にヤクルト2軍打撃コーチ、11年に2軍監督に就任し、今季は1軍チーフ打撃コーチを務めた。1メートル70、85キロ。左投げ左打ち。

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