巨人 由伸に来季コーチ兼任要請へ 未来の監督、原監督から帝王学

[ 2014年10月7日 05:31 ]

11年、長野(右)にアドバイスする高橋由

 巨人が高橋由伸外野手(39)に対し、来季は選手兼任コーチを任せる方針を固め、近日中にも要請することが6日、分かった。高橋由は将来的な監督候補に挙げられ、球団は兼任コーチを務めることでリーグ3連覇を達成した原辰徳監督(56)の帝王学を学ばせたい意向だ。要請を受ければ、選手兼任コーチから巨人監督を務めた長嶋茂雄氏(巨人終身名誉監督)、王貞治氏(ソフトバンク球団会長)と同じ道を歩むことになる。

 来年4月に40歳を迎える高橋由に、巨人は新たなステップを用意していた。複数の球団関係者によれば、この日までに選手兼任コーチとしての契約を用意。ある球団関係者も「その話は聞いている」と認めた。この日、チームがレギュラーシーズン終了という一つの区切りを迎えたことで、近日中に打診するという。

 高橋由は97年に慶大から逆指名で入団。1年目からレギュラーとして活躍し、巨人ひと筋17年でリーグ優勝7度、日本一4度に貢献してきた。39歳を迎えた今季も代打としてシーズンの球団記録にあと1に迫る代打通算17打点を記録するなど衰えていない。球団は高橋由の選手としての実力と実績を評価する一方、将来的な監督候補としても期待を寄せている。

 その第一弾として用意したプランが選手兼任コーチだ。巨人では長嶋茂雄が72年から3年間、王貞治も76年から5年間にわたって、兼任コーチを務めている。長嶋は兼任コーチ最終年となった74年に現役を引退し、翌年には監督に就任。王も81年からは助監督となり、84年には監督に就任した。球団はスーパースターだったONも歩んだ道を、高橋由にも用意する。

 原監督の存在も大きい。今季、07~09年に続く2度目のリーグ3連覇を達成。通算7度のリーグ優勝を誇り、さらに09年の第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では日本代表を世界一連覇に導いている。その采配をベンチで感じるだけでなく、選手兼任コーチとなればコーチミーティングにも参加できるようになり、より近くで指導者としての帝王学を名将から学ぶことが可能となる。球団の要請に対し、高橋由はどういう決断を下すのか。注目が集まる。

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