元ロッテ小林雅氏 来季1軍投手コーチで古巣復帰へ

[ 2014年10月1日 07:00 ]

ロッテが来季1軍投手コーチとして、05年の日本一に貢献した小林雅英・オリックス2軍コーチに就任を要請する

 ロッテが、来季1軍投手コーチとして、OBで日米通算234セーブを挙げた小林雅英氏(40)に就任を要請することが30日、分かった。同氏は今季、オリックスの2軍投手コーチを務めていたが、任期満了で退団することが確実。正式に退団が発表された後に、交渉に入る。小林氏も2007年以来、8年ぶりの古巣復帰に支障はないものとみられ、「幕張の防波堤」の異名を取った守護神が投手陣の再建を担う。

 「幕張の防波堤」の異名でロッテの守護神として君臨した小林氏が、現役時代の07年以来、8年ぶりに古巣に戻ってくる。

 複数の関係者によると、ロッテは小林氏の選手、指導者両面での豊富な経験に着目。さらに、OBであることから白羽の矢を立てた。同氏は、プロ野球歴代4位となる通算228セーブをマーク。ロッテで05年にセーブ王を獲得し、メジャーも経験した。複数の球団を渡り歩き、11年で現役を引退。オリックスでは3年間の指導者経験も積んだ。日米で培った選手時代の経験に基づいた投球理論は卓越したものがあり、今季1軍の先発ローテーションに定着した2年目の松葉、昨季、今季と2年連続で最優秀中継ぎ投手を獲得した3年目の佐藤達の礎を築くなど、手腕を発揮した。

 伊東監督就任1年目だった昨季はリーグ3位となり、クライマックスシリーズ(CS)ファーストSで2位西武を破って、ファイナルSに進出。しかし、今季は9月25日にBクラスが確定した。その最大要因が、リーグワーストとなるチーム防御率4・17(9月30日現在)。昨季の3・77から大きく下げ、投手陣の不調がそのままチーム低迷につながった。

 伊東監督は就任以降「日本一を勝ち取れるチームをつくる。派手さは不要。野球はバッテリー。守り勝つ野球をやりたい」と話してきた。それだけに投手陣の再建は急務で、林信平球団本部長は「投手陣の立て直しを最優先事項として見直していく」としている。ロッテの投手陣では33歳の古谷が最年長。小林氏は40歳と若く、若手の多い投手陣の指導役として最適任者といえる。さらに、伊東監督が今季再三にわたり、投手陣が打者から逃げていると指摘することがあったが、抜群のマウンド度胸で長年にわたって守護神を務めてきた小林氏の精神面の指導にも大きな期待が寄せられる。

 ロッテはすでに、元中日の落合英二氏(45=評論家)に1軍投手コーチ就任を要請している。小林氏に関しては、ウエスタン・リーグの全日程が30日に終了したことで、オリックスからの正式退団を待ち、交渉をスタートさせる。

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2014年10月1日のニュース