松坂メッツ退団濃厚 先発にこだわり「気持ち変わらない」

[ 2014年9月30日 05:30 ]

メッツを退団することが濃厚となった松坂(AP)

 大リーグは28日(日本時間29日)、レギュラーシーズン全日程を終えた。メッツの松坂大輔投手(34)は、今季先発と救援で34試合に登板し、3勝3敗1セーブ、防御率3・89でチームに貢献。オフに再契約のオファーが届く可能性もあるが、先発にこだわりをみせており、メ軍を退団することが濃厚となった。

 出番のなかったアストロズとの今季最終戦終了後。松坂は穏やかな表情ながら「先発をやりたいという気持ちは、これからも変わらないですね」と、きっぱり口にした。

 マイナー契約からスタートした今季は先発9試合に対し、リリーフは25試合。日米合わせたプロ16年目で初めてブルペンからの登板の方が多く、ロングリリーフやワンポイント、抑えなど全てを経験した。「(自身の)野球人生にとっていい一年」と前向きに捉える一方で、先発へのこだわりは消えなかった。

 今後の方向性については「終わったばかりなので。考える時間はゆっくりありますから、これから」と話した。しかし、複数の関係者によれば既に代理人へ先発としてのオファーを待つ意向を伝えており、それはメッツとの決別を意味している。再建を目指すメ軍は今季、2年目のウィーラーが初の2桁となる11勝。新人デグロムも9勝を挙げ、マイナーにも若手有望株が多いためだ。

 あくまで現状は米球界残留が最優先。ただし、先発でのオファーが届かなければ、日本球界という選択肢も現実味を帯びてくる。レッドソックスをFAになった一昨年のオフにもDeNAなどが獲得に興味を示しており、日本復帰となれば、複数球団による争奪戦に発展するとみられる。

 右肘の炎症で7月下旬に故障者リスト入りし、約1カ月戦列を離れたが、9月は4試合で計6回1/3を無失点だった。「最後、ボールが元気になってきた。去年の終わりとはまた違った手応えを感じながら終わることができた」。確かな感触を胸に、来季に備える。

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2014年9月30日のニュース