大谷“二刀流侍”になる!小久保監督示唆、11月日米野球で

[ 2014年9月23日 05:30 ]

侍ジャパンでも二刀流が期待される大谷

 大谷が宮本武蔵ばりの「二刀流侍」になる。侍ジャパンのコーチ会議が22日、都内で開かれ、小久保裕紀監督(42)らが11月に開催される日米野球のメンバー選考などについて話し合った。既にメンバー入りが内定している日本ハム・大谷翔平投手(20)について、小久保監督は投打に高く評価し、メジャーリーガー相手に二刀流で起用することを示唆した。なお、メンバー28人はセ・パ両リーグのレギュラーシーズン終了後に発表される。

 大谷に寄せる期待は想像以上だった。日米野球に向けたコーチ会議を終えた小久保監督は「(大谷がメンバーに)入るかどうかは後日発表があるが、それだけのものは持っている。ふさわしい選手に成長した」と評価。その上で「(投手と野手)両方で見ている。私は基本的には二刀流賛成派なんで」と二刀流で起用する方針を示唆した。

 プロ2年目を迎えた大谷は投手として自己最速の162キロをマークし、11勝4敗、防御率2・64。打者としても10本塁打を記録し、プロ野球史上初めての同一シーズンでの2桁勝利と2桁本塁打を達成した。メジャーでも1918年にベーブ・ルースが唯一記録している偉業を二刀流2年目でクリア。今シーズン視察を重ねた小久保監督も大谷が投打で成長している姿を見届け、二刀流での起用に魅力を感じた。

 大谷は侍ジャパンの申し子ともいえる。今回の日米野球にもワールド・ベースボール・クラシック(WBC)同様、先発投手は80球など球数制限が設けられる。小久保監督は8月20日に大会ルールが発表された際、「(登録メンバー)28人のうち、投手の割合は増える。2、3人は増えると思う」と話していた。

 メンバー28人の中での投手と野手の比率は、毎回WBCの指揮官を悩ませている。前回大会で指揮を執った山本浩二監督は投手13人、野手15人を選択したが、二刀流の大谷がいれば投手の数を変えずに野手の数を増やすことが可能となり、事実上「29人」の登録となる。短期決戦でこれ以上心強い存在はいない。日米野球では2戦目までに先発し、後半の試合は野手での出場となりそうだ。

 日本野球機構(NPB)は、今回の日米野球を17年に予定されている第4回WBCの予行練習と位置付けている。二刀流の大谷にとっても、絶好の「試し斬り」となる。

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