打撃コーチが明かす ゴメス球団助っ人初1年目100打点到達のワケ

[ 2014年9月21日 09:02 ]

<神・中>タイガースガールズを従え仁王立ちのゴメス

セ・リーグ 阪神7-3中日

(9月20日 甲子園)
 手が付けられない活躍だった。阪神・ゴメスが25号ソロを含む来日初の4安打で3打点を挙げ、チームを3カード連続勝ち越しと約1カ月ぶりの3連勝に導いた。

 「設定した目標の一つ。達成できて本当にうれしい」

 来日1年目で100打点に到達した。2年連続で3冠王となったあのランディ・バースでも1年目は83打点。阪神の助っ人史上初の快挙となった。

 まず0―1の初回2死二塁だ。速球を中前にはじき返して同点打。次は追い付かれた直後の3回無死二、三塁、初球の落ちる球を再び中前に運び「得点圏に走者がいるときは、何とか打てる球を集中して打てるようにしている」と勝ち越し打を喜んだ。

 極め付きは5回だった。初球のスライダーを左翼席に運んで追加点をもたらし「タイミング良く、球をしっかり叩けた」。雄太の異なる球種にことごとく対応した打撃に、関川打撃コーチは「日本の投手の攻め方を勉強している。聞く耳を持って研究しているところがいい」と目を細めた。

 常日頃の「打点を挙げるのが仕事」との言葉を体現した。「球がよく見えて打席の感覚がいい。だから走者がいる場面で積極的にいける」とリーグトップの102打点の4番に、和田監督は「走者を置いたときの集中力には凄いものがある」と感心しきりだった。

 阪神は過去4度進出したクライマックスシリーズ(CS)では、全てファーストステージで敗退。通算1勝8敗。その最大要因が4番打者の不振だ。計9試合で33打数6安打、打率・182。これでは短期決戦は勝ち抜けない。しかし、今年は違う。ゴメスがいる。

 「日本一のチャンスはある。この先も頑張っていくよ」。猛虎史上最強の助っ人となる可能性を十分に秘めるゴメスはそう胸を張った。

 ≪1年目100打点は阪神ではゴメスが初めて≫新外国人のゴメス(神)が4安打3打点。今季の打点を102打点とした。阪神の外国人最多打点は85年バースの134打点だが、100打点以上は10年ブラゼルの117打点以来4年ぶり5人目。また、来日1年目で100打点以上をマークしたのは09年ブランコ(中=110打点)以来17人目で、阪神ではゴメスが初めて。

続きを表示

この記事のフォト

2014年9月21日のニュース