藤浪 好相性ナゴヤDでも勝てず 踏ん張りきれず6回3失点

[ 2014年9月7日 05:30 ]

<中・神>6回終了でベンチに戻る藤浪(左)。3失点で降板し、8敗目を喫した

セ・リーグ 阪神2-7中日

(9月6日 ナゴヤD)
 「好相性」も生かせなかった。登板前まで6試合で2勝0敗、防御率1・32を誇り、初完投を達成したマウンドでもあるナゴヤドーム。「イメージは悪くない。マウンドも比較的好き」と話していた舞台で、阪神・藤浪は初黒星を喫してしまった。

 「(投球フォームの)バランスが合わなかった。先頭への四球。それがよくなかったですね」

 立ち上がりからつまずいた。この日はグラブを一度胸の位置まで上げ、それをベルト付近に戻してから投球動作へ。前回登板の8月28日・巨人戦(東京ドーム)の試合中に好感触を得たフォームで試合に入った。

 ところが先頭・大島にいきなり四球を与え2死二塁から平田に先制の中前適時打を浴びた。これで登板5試合連続となる初回失点。自身7試合連続で先制も許し「ボール自体は悪くなかったんですが、要所でコントロールできなかった」と反省の弁を絞り出した。

 「気を抜いたわけじゃないし、腕も振りましたが、相手打者にしっかりと踏み込まれて、うまく打たれてしまいました」

 2回以降は立ち直り、5回に1点を失いながらも粘投。打線も6回に同点に追いついてくれた。さあ、これから…の気合が空回りしたのか。直後の6回。ルナから始まる相手クリーンアップに対し、3者連続で初球に直球を投じた。ルナは空振り三振も、平田に右前打を浴びて1死一塁。平田までは、初球を見逃してくれた。だが3人目には通じなかった。森野に初球149キロ直球を狙い打たれ、勝ち越しを許した。6回3失点で8敗目(8勝)。4連敗で、自身の貯金を使い果たした。

 ただ、ジタバタする必要はない。確かに初回の失点は多い。改善できるのに越したことはないが「立ち上がり」は、どの投手にとっても永遠の課題。修正点も十人十色で、克服するための明確な答えなど存在しない。それより防げたはずの失点を反省し、次回登板につなげることこそが肝心だ。「球種、配球も工夫していきたい」。泰然自若こそ藤浪の持ち味。冷静に自らの投球を見つめ直し、前に進む。

 ≪立ち上がりのまずさ目立つ≫藤浪が6回を6安打3失点で今季8敗目。8月14日の巨人戦から4試合連続の黒星となった。今季の71失点をイニング別で見ると(1)13点、(2)13点、(3)12点、(4)2点、(5)3点、(6)9点、(7)11点、(8)8点、(9)0点で初回と2回が最多。この日も初回に平田の適時打で1失点しており、失点した試合数では初回の9試合が2回の8試合を抜いてトップに。特に後半戦は7試合で6度の初回失点と、立ち上がりのまずさが目立つ。

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