ダルショック…ワシントン監督が不可解辞任 契約は来季まで

[ 2014年9月7日 05:30 ]

ダルビッシュ(左)とワシントン監督(右)

 レンジャーズは5日(日本時間6日)、ロン・ワシントン監督(62)の突然の辞任を発表した。球団は「野球以外の個人的な理由」とし、詳細を明らかにしなかった。就任8年目の今季は故障者が続出し、地区最下位に低迷していたが、来季まで契約を残しており、米メディアの間でもさまざまな臆測が広がっている。ダルビッシュ有投手(28)もコメントを発表した。同監督は11月の日米野球で大リーグ選抜の指揮を執ることが決まっていた。

 マリナーズ戦前の午後3時半に始まった緊急会見。ジョン・ダニエルズGMの目は潤んでいるように見えた。辞任理由について「野球以外のプライベートな問題」とし、詳細は明かさなかった。残り試合はティム・ボーガー・ベンチコーチが指揮を執る。

 同監督は会見には出席せずに「野球から離れるのはつらいが、自分と家族にとってこれが最良の決断」などとする声明文を発表。直前にクラブハウスでミーティングを行い、ダルビッシュら選手に辞任の意向を伝えた。

 ワシントン監督は07年から指揮を執り、通算664勝(611敗)は球団歴代最多。10、11年と2年連続でワールドシリーズに進出した。今季は53勝88敗と西地区最下位に低迷していたが、主力選手の故障が一番の要因で、ダニエルズGMも「今年は難しいシーズンだったが、来年もロンが指揮を執ることが決まっていた」と語った。

 突然の辞任に、さまざまな臆測が広がった。同監督は09年7月の薬物検査でコカインに陽性反応を示していたことが翌年に発覚。辞任を申し出たが、球団に慰留された「過去」がある。同GMは会見で「今回は薬物とは関係ない」ときっぱり否定。関係者によると、健康面の理由でもないという。

 ワシントン監督は、8年ぶりに開催される11月の日米野球で大リーグ選抜の監督を務めることが発表されていた。侍ジャパンとの対戦を前に先月22日にはスポニチ本紙の取材に「凄く楽しみ。メンバーが出そろった時はもっと興奮するだろう」と話していた。「個人的な理由」の謎は深まるばかりだ。

 ダルビッシュにとっては入団1年目からの監督で、良き理解者でもあった。右肘炎症で故障者リスト(DL)入りしている右腕は「理由がはっきりしないのでコメントするのは難しいですが、入団以来、私にとてもよくしてくれました。偉大な監督で、人間としても素晴らしい方でした」との英語の談話を出した。

続きを表示

この記事のフォト

2014年9月7日のニュース