青木“9月大好き”打!今季初W二塁打、地区Vへ勢い付けた

[ 2014年9月4日 05:30 ]

レンジャーズ戦の6回、左越えに二塁打を放つロイヤルズ・青木

ア・リーグ ロイヤルズ2―1レンジャーズ

(9月2日 カンザスシティ)
 ロイヤルズの青木宣親外野手(32)が2日(日本時間3日)、レンジャーズ戦で先制打を含む今季初の1試合2二塁打と活躍し、2―1の2連勝に貢献した。左越えの長打は今季初で、持ち前の逆方向への強い当たりが戻ってきた。通算打率で3割以上をマークしている得意の9月。し烈なア・リーグ中地区の優勝争いの中、29年ぶり地区優勝へチームを引っ張る。
【試合結果】

 青木のバットが持ち味を発揮した。3回1死三塁。左腕ホランドの93マイル(約150キロ)をしぶとく左翼線へ落とした。「前進守備だから、最悪外野フライ。もしくは内野の後ろに落ちればと。当てにいくより、しっかり振り切るイメージ」。貴重な先制点となる二塁打はイメージ通りだった。

 続く6回先頭の第3打席。高めの同じ93マイルを捉え、左越えの二塁打。「今年少なかったレフトオーバーで、いい打席だった」。左越えの打球は今季初。昨季は左中間を破る二塁打を5本放ったが、それも今季は1本と減っていた。逆方向への打球は青木の特長だが、左前に落とすだけではなく、強く振り切って外野手の頭を越す。この打球が増えれば、ヒットゾーンも必然的に広がる。

 2本目の二塁打後には代走・ダイソンを送られ退いた。早いタイミングだったが「三塁を狙え」とチーム屈指の俊足ランナーの尻を叩いた。ダイソンは言う。「誰でもあそこで代えられたくない。でも今は個人よりチーム。青木の気持ちを思うと気合が入った」。その後に三盗に成功。さらに同点の8回1死一塁でも二盗、三盗と決め、決勝のホームを踏んだ。

 この日は2位タイガースも9回逆転勝ちし、0・5ゲーム差は変わらず。後半戦の得点圏打率を・406とした青木は今季打点を挙げた試合は21勝5敗で、その勝負強さは欠かせない。9月は通算打率が唯一3割を超えており、大好きな季節でもある。「最近の青木は全方向にヒットを飛ばす。本当にいい仕事をしている」とネド・ヨースト監督。残りは25試合。29年ぶりの地区優勝へ勢いづくロ軍の先頭で、青木の存在感が際立つ。

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