巨人 他球団助っ人恐怖症 V争いへもろさ露呈

[ 2014年8月31日 05:30 ]

<D・巨>8回1死、グリエル(手前左)に同点ソロ本塁打を打たれ、険しい表情の原監督ら

セ・リーグ 巨人4-5DeNA

(8月30日 横浜)
 延長サヨナラ負けで、巨人は今季50敗目。ただ、今カードで初対戦となったグリエルに負けたといっても過言ではなかった。

 初回の先制二塁打に、8回の同点8号ソロ。そして最後はサヨナラの生還を許した。5打数4安打で、唯一のアウトも一塁手ロペスが好守で阻んだ。3位阪神まで2・5ゲーム差となり、再び混戦に拍車がかかったペナントレース。原監督は真っ先に課題を挙げた。

 「(グリエルに)ちょっと打たれすぎですね。非常に積極的な打者。その辺のところを研究する必要はあるでしょう」

 内角も外角も全て打たれた。ボール球までも痛打された。8回の本塁打は香月が3球続けたシュートを打たれた。阿部も「甘い変化球が危ないからと言って(他の変化球を)消してしまった」と反省した。事前には(1)ハイボールヒッター(2)追い込まれてから縦変化の変化球に凡打の傾向がある――と分析していた。しかし、その縦変化の球種で勝負する過程で打たれ、攻め手を失った。秦バッテリーコーチは「マートン(阪神)と同タイプと見ていたが、マートンよりも安打ゾーンが広い」と話した。

 ブランコにも初回に左中間2ランされるなど、2人の外国人に4打点を許した。今季は他球団の助っ人野手に打たれ、助っ人投手に抑え込まれる傾向が顕著だ。この日が初対戦となった先発のモスコーソにも、6回までわずか1安打に封じ込まれた。

 DeNA戦はまだ9試合を残しており、前日から2戦で9打数7安打されたグリエル対策は特に急務だ。やられっぱなしでは、優勝争いにも暗い影を落とす。

 ▼巨人・マシソン(10回無死一塁でグリエルの打球を右ふくらはぎに受けた揚げ句、27日の阪神戦に続き、2試合連続で敗戦投手)悔しい気持ちでいっぱい。

 ≪外国人恐怖症≫今季の巨人は投打とも外国人選手を苦手にしている。先発が外国人の試合にこの日まで5勝13敗。メッセンジャー(神)には最多の4勝を献上し、同投手が登板した試合に巨人は1勝6敗と取りこぼしている。また、野手ではセで5打数以上対戦している打者のうち3割以上打たれているのは7人。この日本塁打を許したグリエルは打率・778、ブランコ・371、安打の無かったバルディリスも・309とDeNAの外国人トリオを抑えられない。

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2014年8月31日のニュース