完全復活4安打!上本 プレーボール弾 初球ガツン

[ 2014年8月18日 05:30 ]

<D・神>初回無死、上本は左越えに初球先頭打者本塁打を放つ

セ・リーグ 阪神5-2DeNA

(8月17日 横浜)
 DeNAの先発・高崎が投じた初球だった。「いつも(初球から)行く準備はしている」。まさに有言実行。高めに浮いた速球を阪神・上本がジャストミートした。手応え十分の一打。放物線を描いた大飛球は左翼席に吸い込まれた。

 「初回からチームを勢いづけられるバッティングがしたかったので、そういった意味で1打席目からいい結果になって良かったです」

 17試合ぶりの一撃は猛虎を勢いづける先制の7号ソロだった。プロ初勝利を目指すルーキー左腕への援護弾は7月14日の中日戦(ナゴヤドーム)以来プロ2度目の先頭打者アーチ。初球での先頭打者弾は自身初。本来の思い切りいい打撃がよみがえったことを証明してみせた。

 「(不振でも好調でも上本は打撃の)取り組み方を変えない。それがいい。(きょうは)言うことなしだね!」

 関川打撃コーチも内容に目を細めた。15日のDeNA戦では3試合ぶりの安打を記録。実に20試合ぶりとなる適時打も含めて4試合ぶりのマルチ安打を放った。それでも1試合の中で一喜一憂することなく冷静に努めた。ヒーローに輝きながらも最後まで表情も崩さなかった。そこに上本の強さがあった。

 「(2安打でも)完全に(状態が)戻ったわけじゃない。そう(打撃は)簡単なものじゃない。気を引き締めたい」

 まるで先を見据えているかのような発言だった。実際に前夜は3打数無安打。復調のきっかりをつかみながらも再び沈黙した。しかし、この夜は2日前とは違った。3点リードの4回1死一、三塁からの第3打席では左前適時打。また6回は中前打、8回には右前打を放った。12年9月9日の中日戦(ナゴヤドーム)以来2度目となる1試合4安打で今季6度目の猛打賞だ。

 失投を逃さず、そして打球を広角に打ち分けた。状態は確実に上昇。「いいきっかけにしたい」。安打量産だけでなく盗塁も決めて足でも攻めた。虎のリードオフマンが完全に勢いに乗った。それでも表情だけは崩さなかった。

 ▼阪神・梅野(8回の7号ソロがプロ入り後初の右方向への本塁打となり)最近、バットの出が、だいぶ良くなっている。

 ▼阪神・呉昇桓(オ・スンファン)(30セーブ目)シーズンに入る前からずっとセーブ数は意識していない。チームが勝っている状況で終わらせることが大事。

 ≪虎10年鳥谷以来≫上本(神)が初回、高崎の初球を左中間へ先頭打者本塁打。7月14日の中日戦(ナゴヤドーム)で朝倉から打って以来の自身通算2本目で、チームも今季2本目。初回表、初球の“プレーボール弾”は荻野(ロ)が5月6日のオリックス戦(京セラドーム)でランニング本塁打で記録したのに続く今季2本目。阪神では10年6月20日、横浜戦(横浜)の鳥谷以来4年ぶり。今季初球の打撃成績は27打数13安打3本塁打の打率・481と、積極的なバッティングが奏功している。

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2014年8月18日のニュース