鹿屋中央、劇的勝利で夏1勝!サヨナラ打の米沢「気づかなかった」

[ 2014年8月13日 13:50 ]

<鹿屋中央・市和歌山>初出場で初戦を突破した鹿屋中央ナインは笑顔でスタンドへ向かう

第96回全国高校野球選手権大会1回戦 鹿屋中央2―1市和歌山

(8月13日 甲子園)
 春夏通じて初出場の鹿屋中央(鹿児島)が劇的な幕切れで市和歌山(和歌山)にサヨナラ勝ちし、初出場初勝利をマークした。

 両先発投手の好投と堅守で、1点を争う好ゲームとなった大会第3日第2試合は、1―1のまま今大会初となる延長戦へと突入。お互いが勝負を分ける「1点」を求めて激しいせめぎ合いが続いた。

 そして迎えた延長12回裏だった。鹿屋中央は先頭の6番・大田が敵失で出塁。送りバントと安打で1死一、三塁とサヨナラのチャンスを迎えた。ここで打席に入ったのは、8回1失点と好投した「エースで主将」の9番・七島の後を受け、9回から2番手として登板していた米沢。山本監督は「仕掛けられるランナーじゃないので米沢に懸けて1本打ってもらうしかないと思った」とスクイズを捨て、強攻策を取った。

 米沢の打球は二塁へのゴロ。だが、アウトカウントを間違えたのか、市和歌山の二塁手がバックホームせず、一塁へ送球。その間に三走・大田がサヨナラのホームを踏んだ。米沢は何が起きたのか「最初は気づかなかった」と振り返ったが、「ベンチから皆が飛び出してくるのが見えて気づいた。うれしかった」とワンテンポ遅れて歓喜の輪に飛び込んだ。

 山本監督は「最後までよく粘ってくれた。校歌を歌うのが目標だったので、歌えて本当に良かった」と感慨に浸り、「鹿児島大会と同じように、2人がよく投げてくれた」と1失点リレーでつないだ七島、米沢の両左腕を称えた。

 甲子園のマウンドを「気持ち良くて自分の力以上のものが出せた。七島が頑張っていたので、自分が点を取られるわけにはいかないと思っていた」と振り返った米沢。劇的な勝利でつかんだ2回戦では、石川大会決勝で9回裏に8点差をひっくり返した星稜と対戦する。

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