東邦に新ヒーロー バンビ改め?アンパンマン藤嶋「全国制覇を」

[ 2014年8月12日 10:49 ]

<日南学園・東邦>日南学園戦に先発した東邦・藤嶋

第96回全国高校野球選手権大会1回戦 東邦11―3日南学園

(8月12日 甲子園)
 ピンチになって“スイッチ”が入った。1点を先制してもらった直後の2回1死満塁。“バンビ2世”の呼び声も高い東邦の1年生エース藤嶋は椨木を三ゴロ、続く植村を見逃し三振に仕留め、無失点で切り抜けるとマウンドで雄叫びを上げた。

 「開き直れて自分の投球ができた。(雄叫びは)気迫を出していくのが自分のスタイルなので…」先輩たちを押しのけて“お立ち台”に上った1年生右腕は少し照れたように振り返った。

 5点リードの5回に3点を失ったものの、失点はその回だけ。結局、8回まで投げ9安打3失点の粘投で打線の力強い援護もあって初めての甲子園で白星を手にした。「自分のピッチングができなかったので(自己採点は)50点以下。きょう勝てたのは先輩たちのおかげ。自分は何もしていません」と謙遜したが、自身も2安打を放つなど、投打で活躍した。

 2回に伝令を出し「1点、2点はいいから今のバッター集中しなさい。落ち着いてやりなさい」のアドバイスしたという森田監督は「心配はしていなかった。ピンチはありましたけど、自分の投球をしてくれると信じていました」と全幅の信頼を寄せる。

 1997年夏の準V腕で“バンビ”の愛称で親しまれた坂本佳一氏とはタイプが違い、ニックネームは「アンパンマン」。頼もしいニューヒーローは「甲子園でプレーできて幸せ。目標?もちろん全国制覇したい」と力強く宣言した。

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