大谷空回りプロ初連敗 ワーストタイ9被安打5失点

[ 2014年8月11日 05:30 ]

<ソ・日>5回裏2死一、三塁、代打・松中に勝ち越しの左翼線適時二塁打を打たれた大谷

パ・リーグ 日本ハム4-6ソフトバンク

(8月10日 ヤフオクD)
 ソフトバンクに返り討ちにされ、プロ入り初の連敗。20歳の体全体からいら立ちがあふれ出ていた。試合後のバスへ向かう通路。報道陣に囲まれて立ち止まった日本ハム・大谷は「全体的に良くなかったです」と言った後、何を質問されてもまともに答えなかった。試合中の広報談話で「真っすぐも変化球もコントロールできず、打者有利なカウントを与えた」と振り返ったことが、まともなコメントだった。

 前回3日に敗れたソフトバンクとの再戦でチームも6連敗中。栗山監督が「責任感が強い」と評する大谷は、勝つための投球に徹した。前回は公式戦自己最速の161キロを記録したが、直球を狙われた。その配球から一転して変化球を多投。しかし、コーナーを狙った低めの球を見極められ、2回に3四球を許した上、暴投で失点した。3―3の5回には代打・松中にカーブを決勝打されるなど、9安打中6本が変化球を打たれた。最速も158キロにとどまった。

 大谷は打者の狙い球を察し、好結果を導き出すことができる。二刀流を実践していることで、打者の視点から打者心理を読み取れることが一因で栗山監督は「それこそがあいつが持っている特権」と言う。しかし、この日は厚沢投手コーチが「向こうの(大谷)対策が上をいっている感じだった。相手打線を認めざるを得ない」と振り返るように、リーグトップのチーム打率・290を誇る首位・ソフトバンクを前になすすべがなかった。

 6回を9安打5失点。被安打も失点も自己ワーストタイで、5四死球も今季ワーストだった。2桁勝利を目前に後半戦は白星から見放されている。自己最多の130球。その球数は20歳の気負いが空回りした結果だろう。

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2014年8月11日のニュース