高代コーチもうなった!名手・鳥谷 超美技でエース乗せた

[ 2014年8月10日 09:17 ]

<神・広>2回1死、梵のイレギュラーしたゴロを鳥谷が好捕

セ・リーグ 阪神5-4広島

(8月9日 京セラD)
 名手でしかなし得ないスーパープレーが、能見を好投の軌道に乗せた。2回1死。梵が放った強烈なイレギュラーバウンドのゴロを、阪神・鳥谷が難なくさばいてみせた。

 「(捕球態勢に入ってからもボールとの)距離はとっていましたからね。どう跳ねるかは分からなかったですけど。(通常の人工芝に比べると)跳ねやすいというのは頭にあった」

 鳥谷が二遊間へ動き捕球態勢に入った瞬間、ボールが顔面付近まで跳ね上がった。並の野手なら到底、反応できないような高さ。それでも巧みなグラブさばきで捕球すると、体を反転させながら一塁へストライク送球してみせた。判定は間一髪のアウトだった。

 「名手です。軟球のバウンドだった。よく捕ってくれた」。高代内野守備走塁コーチがうなる。前日8日の試合では上本に適時失策があり、ゴメスのイレギュラーした打球を顔面に受けた広島・田中が負傷交代するアクシデントも…。鳥谷は、さすがの力で流れにのまれることがなかった。

 「能見さんに勝ちがついてなかったですし。先発に勝ちがつくことはチームにとっても良いことなんでね」

 打席でもエースの勝利をアシスト。1―0の4回、先頭打者として四球を選ぶと、打線がつながり、3点を追加。5回の第3打席ではフォア・ザ・チームに徹した。

 「ヒットが一番いいけれど、最悪、走者を進めようと。点を取る、取らないでは全然違うと思った」。先頭で二塁打した今成を置き、小野が投じた見逃せばボールかという外角球を強引に引っ張った。二ゴロに終わったものの、走者を三塁に進め、5点目となるゴメスの適時打を呼び込んだ。

 広島戦連勝に沸いた一日は、自身にとっても節目の一日だった。阪神生え抜きでは桧山進次郎以来史上10人目となる通算1500試合目の出場。6回の守備に就く前には、花束を贈呈された。「何試合というのを目標にはしていないけど、ここまではあっという間だった」。そう話すと、少しだけ笑顔を浮かべた。

 ▽通算1500試合出場 鳥谷(神)が9日の広島15回戦(京セラドーム)で達成。プロ野球183人目。初出場は04年4月2日の巨人戦。阪神生え抜き選手の到達は07年の桧山以来10人目。

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