中日・山井 自己最多8勝目 効果絶大だった大野の“懲罰完投”

[ 2014年8月10日 05:30 ]

<巨・中>ヒーローインタビューを終えスタンドのファンに両手を振る山井

セ・リーグ 中日4-1巨人

(8月9日 東京D)
 山井が、中日の負の連鎖を断ち切った。

 この日、抑えの岩瀬が出場登録を抹消。チームは前日8日まで、先発陣に12試合連続で白星がない異常事態。その危機的状況下でベテラン右腕は、巨人の重量打線に7回5安打1失点の好投。チームの先発投手として、13試合ぶりに勝ち星が付いた。

 「岩瀬さんがいないので、1回でも多く投げたかった。できれば完投、完封したかった。ちょっと悔しいです」

 首脳陣が先発陣に向けて処方した劇薬が、効いた。カード初戦の前日8日、3本塁打で6失点と打ち込まれた先発の大野が“懲罰完投”を命じられた。山井はベンチ入りしなかった前夜、それをテレビで見ており、身の引き締まる思いだった。

 「見せしめ、というか。テレビで見ているオレたちに、メッセージを送っていると思った」

 こんな懲罰は、まっぴら御免。目は緊張感を帯び、集中してG打線を研究した。「本塁打を打たれているのは、みんな高め。意地でも低めを投げてやろうと」。その思いが集中力を高め、ボールは低めに集まった。

 チームは勝率5割に一日で復帰。この日、父の一夫さんがスタンドで観戦し、勝利をプレゼントできた谷繁兼任監督は「山井さまさま、です」と最大級の賛辞を送った。

 チーム単独トップの8勝目は、シーズン自己新記録でもある。2桁勝利も視界に入った。「先発陣が頑張れば、なんとかなる」。守護神不在のピンチを、ローテーション投手のリーダーとして引っ張っていく。

 ▼中日・平田(今季初の2戦連続アーチ)打った瞬間に入ったと思った。もう一度レギュラーを取るつもりでやる。

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2014年8月10日のニュース