日大鶴ケ丘 泥んこ必勝態勢 自ら土塗り伝統“顔洗い”

[ 2014年8月9日 05:30 ]

練習でミスをした選手は顔に泥を塗る習慣がある日大鶴ケ丘。この日もナインの中には顔を泥だらけにする選手がいた

第96回全国高校野球選手権

 日大鶴ケ丘(西東京)は泥くさく、24年ぶりの甲子園1勝を狙う。9日第3試合の富山商との対戦を前に、萩生田(はぎうだ)博美監督は「開会式の後に時間が空くが、腹から声を出して、真っ黒になってあしたはやりたい」と力強く語った。

 同校は全面人工芝の専用球場だけに、ナインは甲子園の土の上に立てる喜びがある。普段の練習ではユニホームが汚れないが、ミスをした直後などに自ら顔に泥を塗って気合を入れる、通称「顔を洗う」という独特の習慣がある。この日も数人の選手が泥だらけになった。金井主将は「チームの士気は上がっている。早く試合がやりたい」と心待ちにした。

 勝利に何が必要か。球場の地形を確認すること、捕手は両サイドのベンチを観察すること…。指揮官は107カ条にも及ぶ決まりごとを選手に説いてきた。最後の107番にはこう記されている。「勝負は勝たないと面白くない。だから勝とう!」。泥くさく、勝ちをつかむ。

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