イチロー 外野5番手逆戻り…新加入内野手を右翼起用へ

[ 2014年8月2日 05:30 ]

新戦力の加入でイチローの出場機会が減る可能性も

 大リーグは7月31日(日本時間1日)、ウエーバーを経ずにトレードできる期間が終了。ヤンキースは、ダイヤモンドバックスから内外野を守れるマーティン・プラード内野手(30)をマイナー野手との交換で獲得した。米メディアによると、ヤ軍はプラードを右翼のレギュラーとして起用する方針。開幕を控えで迎えながら、一時はレギュラーに定着していたイチロー外野手(40)だが、再び出場機会が減る可能性が高まった。

 日米通算4083安打の「レジェンド」イチローが、再び「第5の外野手」に転落する危機だ。トレード期限の米東部時間31日午後4時を迎える直前、米メディアが相次いでプラード獲得の一報を伝えた。ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMは午後4時すぎに報道陣に対応。ニューヨーク・タイムズなど複数の米メディアによれば、右翼で1試合、2イニングしか出場経験のないプラードを正右翼手として起用する方針を明かした。

 キャッシュマンGMは「打線を改善したかったし、ジョー(・ジラルディ監督)に多くのオプションを与えたかった」と満足げに話した。プラードは三塁手としての出場が通算403試合で最多。外野手としては全253試合のうち、252試合が左翼での出場だ。それでも、現在脂の乗った30歳で通算打率・290の右打者のシュアな打撃に期待を寄せている。

 開幕当初のイチローはガードナー、エルズベリー、ベルトラン、ソリアーノに次ぐ5番手。4月は打率・357、5月は・286と結果を出し、ベルトランの故障やソリアーノの不振もあって、6月からレギュラーに定着した。しかし、後半戦では7月25日のブルージェイズ戦で今季初本塁打を放ったものの、打率・094(32打数3安打)。最近2試合では出場機会すらなかった。

 ヤ軍は宿敵レッドソックスとも97年以来17年ぶりのトレードを成立させ、9年間通算で94本塁打の内野手ドルーを獲得した。プレーオフ争いの正念場に向け「我々のチーム力はかなり上がった」とキャッシュマンGM。40歳のイチローは今季限りで2年契約が切れる。崖っ縁に追い込まれた中で、存在価値を示さなければならない。

 ▽大リーグのトレード 通常のトレード期限は7月31日(日本時間8月1日)まで。8月以降は非公表で選手をウエーバーにかけ、獲得意思を示した球団と交渉→トレード成立となる。日本では「ウエーバー=戦力外」を意味するが、米国では8月以降のトレードの手段に利用され、ウエーバーにかけられても獲得意思を示す球団がなければ、自軍でプレーできる。

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2014年8月2日のニュース