あと1球から代打・由伸同点弾も…マシソン 来日初サヨナラ被弾

[ 2014年7月23日 05:30 ]

<神・巨>12回2死、サヨナラ負けを喫しベンチの奥へ消えゆく原監督(背88)

セ・リーグ 巨人2-3阪神

(7月22日 甲子園)
 延長12回、ドロー寸前でのサヨナラ負け。9回2死から、代打で起死回生の同点ソロを放った巨人の高橋由も硬い表情のままバスへ乗り込んだ。

 「打つしかないので。中途半端なスイングをしないようにと思い切って振った。必死だった。今後もこういう試合が続くと思う。何とか勝ちたいですね…」

 カウント1ボール2ストライクから呉昇桓(オ・スンファン)の149キロ速球を右中間席へ運んだ。村田に代わる起用に応えた。高橋由は7月は代打で8打数5安打、8打点の爆発。今季の代打での打点16は、球団記録の76年柳田の18に2と迫った。切り札の劇的なアーチで流れを引き寄せたかにみえた。

 しかし、11回無死一塁では長野が送りバントを失敗。12回にも1死一塁から、井端がバントを試みたが、顔付近の球に体をのけぞりながら当てた打球が、投前併殺となる不運も重なった。守備では11回無死一、二塁のピンチこそしのいだが、12回、守護神のマシソンが福留に152キロ速球を被弾。勝機を見いだせなかった。来日3年目で初のサヨナラ被弾に、マシソンは報道陣に耳を傾けることはなかった。

 この日、56歳となった原監督はバースデーを白星で飾れなかったが「阪神が勝ったわけですけど紙一重というね。粘り強く戦うことが、これから大事。教訓とすればいい」と前を向いた。ただ、今季ここまで4戦で0勝3敗の天敵メッセンジャーからは、初回の1点だけ。速球をコンパクトに打ち返す意識で臨んだが、150キロ前後の球威に押されていた。

 敵地での首位決戦に連敗し、差は1・5ゲームとなった。勢いを増す阪神を押し返せるか。3連敗阻止には、気持ちの強さも問われる。

 ≪11年ぶり≫高橋由(巨)が9回2死から代打で同点ソロ。巨人で9回2死からの代打同点本塁打は、03年4月11日の阪神戦で後藤が藤川から同点3ランを打って以来11年ぶりだ。これで、今季の代打成績は36打数9安打(打率.250)、2本塁打、16打点。巨人の代打によるシーズン最多打点は76年柳田の18打点だが、16打点は歴代3位タイになる。また、自身の代打本塁打は、5日の中日戦に次ぎ通算6本目。巨人の最多記録は淡口の15本で、高橋由は7位タイ。

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