コイの執念!代打の代打、小窪が決めたV犠飛、戻した2.5差

[ 2014年7月3日 05:30 ]

<広・巨>8回1死一塁、三塁、代打・小窪の中犠飛で三塁走者・丸(右)が生還し勝ち越し。捕手・小林

セ・リーグ 広島4-3巨人

(7月2日 マツダ)
 終盤もつれた展開の中で、広島は攻撃陣が驚異の粘り腰を発揮した。前夜に続いて救援の中田がつかまったが、8回に代打の代打、小窪の中犠飛で勝ち越した。

 首位巨人との直接対決を1勝1敗とし、再び2・5ゲーム差に寄り戻した野村監督は「選手は僅差なら何とかなるという雰囲気を出している。すごく手応えを感じている」とナインの成長に目を細めた。

 3―3に追い付かれた直後の8回、1死から丸とエルドレッドの連打で一、三塁の好機をつくった。ベンチは左の岩本を代打に送り、対する巨人は左腕の山口を投入。一時は岩本が打席に向かったが、右の小窪がコールされた。

 小窪は「代打でいくことは決まっていた。準備はできていた」という。初球のファウルの後の2球目だった。147キロの内角直球を「何としても1点を取りたい場面。コースを絞ることで打たない球を決めて、ゴロになりづらい打ち方を心掛けた」と思惑通りに中堅へ運んだ。

 7―8のルーズヴェルト・ゲームとなった前日も、小窪は7回に代打で勝ち越しの右前打を放ったが、直後に試合をひっくり返された。試合前練習で指揮官から「持っていないな」とからかわれていたヒーローは「巨人は特別な相手。何とか勝ちたかった」と2夜連続の仕事に息をついた。

 PL学園の先輩で、昨季限りで現役を引退した元ヤクルトの宮本慎也氏(43)の著書「歩―私の生き方・考え方―」が最近の愛読書だ。“気持ちの持ち方で立場は変わる”という一文が心に響いた。代打に立つ際には、開き直りが大事…とも。控えで目立たずとも勝負強さは特筆ものだ。

 3日の第3戦先発はエースの前田健。巨人に勝ち越して、再び加速したい。

 ▼広島・丸(8回に決勝のホームを踏んで11試合連続得点)タッチアップは浅かったけど、あの状況なんで勝負にいった。

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