ヘルマン大当たり！練習の打球、自打球、そして５号ソロ

＜オ・中＞３回無死、自打球を当てて倒れ込むオリックスのヘルマン

交流戦 オリックス７―４中日

（6月15日 京セラＤ）
　助っ人が一振りで、相手の戦意をそいだ。１点リードの７回無死、効果的な追加点を叩き出したのはヘルマンだ。「アクシデントはあったが、いい形で試合が終われて気分がいいよ」。中日・岩田の高めスライダーを捉え、左翼席へ５号ソロ。オリックス今季２度目の７連勝に貢献した男は分厚い胸を張った。

　試合前、想定外の「アクシデント」がヘルマンを襲った。三遊間での走塁練習中、打撃練習の打球が左膝内側を直撃。苦痛の表情を浮かべてその場に倒れ込み、トレーナー、通訳らを伴ってベンチ奥へと消えた。「痛みはあるが、試合は大丈夫だ」。アイシングなどの処置を施して練習は再開したが、不安を残す状態で試合に入った。

　不運は重なるもの。１点を追う３回無死、今度は自打球が左足甲を直撃。またもグラウンドに倒れ込んだ。４打席目の本塁打で“大当たり”の１日を締めくくった助っ人は「痛いのは痛いが、試合の一部。とにかく、たくさんヒットが出たね」と照れ笑い。ここ５試合で２０打数１１安打６打点。常に全力プレーを怠らないドミニカンが力強く打線をけん引している。

　チーム力が際立った。初回に３点を先行されたが、着実に得点を積み重ね、今季３度目となる３点差以上の逆転勝利。２回に反撃の２号２ランを放った伊藤は言う。

　「３点くらいだったら取り返せるというムードがある。それは去年とは違う部分」

　投打のかみ合った勝利で貯金は今季最多を更新する「１９」。阪急時代の１９８４年以来、３０年ぶりの１２球団、４０勝一番乗りとなった。ナインは自信を胸に、１８年ぶり頂点に向け、全力で戦う。

　▼オリックス・平野佳（リーグトップ独走の２０セーブ目）きょうも楽に投げさせてくれる展開を持ってきてくれた。最後に投げただけかな。