合併発表から10年…オリックス一丸6連勝 18年ぶり貯金18

[ 2014年6月13日 05:30 ]

<オ・D>6連勝を飾り、ハイタッチするオリックスナイン

交流戦 オリックス9―5DeNA

(6月12日 京セラD)
 オリックスにとっては歴史的な1勝だった。エース金子の登板日とは思えぬほど、もつれた展開になったが、序盤からDeNAを打ち崩して、13安打9得点で今季3度目の6連勝。森脇監督はも「きょうみたいな試合は異質。全ての点に大きな意味があった」と荒れた試合展開を制して、胸をなで下ろした。今季最多の貯金18は、最後にリーグ優勝し、日本一に輝いた96年以来のもので、大きな節目を通過した。

 意味深い日でもあった。10年前の6月13日に、オリックスと近鉄の球団合併合意が発表された。近鉄入団2年目で合併を経験した選手会長の坂口は「近鉄の思いも背負ってプレーしている部分もある。野球でファンの方々の思いに応えられれば」と、強い気持ちを持っていた。2回の先頭で四球を選び、5得点の口火を切った。4回には7点目となる適時三塁打。5番打者としてチームを引っ張った。

 マウンドの金子にも他人事ではない。合併後に「オリックス・ブルーウェーブ」から「オリックス・バファローズ」に改称されて、04年のドラフトでその1期生になった。5勝目を挙げたものの、今季最短となる5回4失点での降板。「早い回に点を取ってもらったにも関わらず、ふがいない投球をして、野手の皆さんには申し訳ないです」と猛省したが、森脇監督からは「金子も機械じゃない」と弁護された。

 10年前、近鉄とオリックスの合併に端を発した球界再編問題は、日本プロ野球選手会によるストライキなど社会現象にもなった。節目の日を迎えるにあたり、96年以来の貯金18に到達したのも運命かもしれない。試合後、チームはグラウンドに整列して、1万8013人に勝利を報告。昨季は近鉄が消滅した04年オフに新規参入した楽天が日本一。今度は日本一を一度も達成できないまま消滅した近鉄のために、「オリックス・バファローズ」が頂を目指す。

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2014年6月13日のニュース