巨人・久保新球団社長 松井氏招へい「時期が合えば希望したい」

[ 2014年6月10日 18:17 ]

 巨人の新球団社長に就任した久保博氏(64=読売新聞東京本社常務取締役事業局長)が10日、東京・大手町の球団事務所で記者会見を行った。「巨人軍の80周年という大きな節目の年で重責、緊張感を感じている。巨人の伝統を大切にして、日本中のファンに愛され、かつ常勝の巨人軍を作っていくのが私の仕事」とあいさつした。久保社長は読売新聞社のスポーツ事業局長などを歴任、日米野球やWBC、大リーグの日本開幕戦なども携わった。

 一問一答は以下の通り

 ――経営上大切にしていること。

 「今年の3月に三重県の伊勢で、オープン戦をやった。そういう歴史と伝統を大事にしていきたい。巨人軍にしかできないこと、巨人軍だからできる素晴らしいことはたくさんあると思う。スポーツビジネスというのは、スポーツでしかできない感激とか感動を夢としてファンのみなさんに見せていくことだと思う。そういうことをやっていきたい」

 ――球界の盟主としてプロ野球全体でファンを獲得するには。

 「首都圏のセ・リーグ3球団でいろんなファンを喜んでいただける企画をやったり。やってはいますけど、なかなか各球団の固有の事情もあり、うまくいっている点、いっていない点もある。一方でリーグビジネスということでは、侍ジャパン等々もそうだと思うが、既存の球団の既得権に関わらないところで、ニュービジネスを始める。その成功をもって、共同化をさらに進めようという構想だと思っている。その辺にも積極的な提案ができると思っています」

 ――国際化に向けて考えること。

 「MLBとはいろんな局面で交渉してきました。MLBIという会社があって、そこが国際化のいわば、戦略と旗振りをやっている。MLBは今、着々と世界戦略をやっている。もちろんこれはプラスの面と我々といずれ競争しなきゃいけない側面がある。プロ野球界の一番の問題は市場の拡大、パイの拡大ということだと思っている。そこに寄与するようなことをやっていきたいと思う」

 ――今年の巨人の戦いぶりについて。

 「今年の成績はチームとしては絶好調だとは思いませんが、それでも今首位にいる。そういう底力がこの数年間でついてきたのかなと思います」

 ――セ各球団との協力。他球団とのビジネス面での協力について。

 「いくつか思いつくだけでも、セ・リーグのリーグビジネスモデルはたくさんあると思う。例えば、インターネットのライブをどうするか。あるいは、海外でのグッズ販売のチャンネルの共通化など、いくつかできる点はすぐあるのではないか。ただ、いろんな権利関係もありますし、これまでやってこられたビジネスのスタイルと整合性をとっていくのに時間がかかるものはあると思う。できることからやりたい」

 ――東京ドームの集客について。

 「キャパシティーとしてはこれ以上は入らないので、あとは喜んで頂くこと。チケットの買い方とか、まだまだファンの方に役立つような工夫はできると思う」

 ――松井秀喜氏の招へいについて。

 「まだそこまで引き継ぎやっておらず、コメントしづらい。しかし、絶大な人気があり、力もある。指導者としてアメリカ含め自己研さんを積んでおられると思う。松井さんとの時期が合えば、そういうことは希望したいと思っている」

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2014年6月10日のニュース