ソフトバンク鶴岡、1イニング2安打 3回9点呼んだ

[ 2014年6月7日 05:30 ]

<広・ソ>3回2死満塁、鶴岡は中堅右に走者一掃の適時三塁打を放つ

交流戦 ソフトバンク10-3広島

(6月6日 マツダ)
 猛打が止まらない。ソフトバンクは6日、広島戦(マツダ)の3回に今季1イニング最多となる9点を挙げた。4番・李大浩(イ・デホ)内野手(31)が逆転の2点中前打、打撃不振だった鶴岡慎也捕手(33)が中越え3点三塁打を放つなど、打者12人で6安打を集中した。今季初の2試合連続2桁得点で、先発の帆足和幸投手(34)はチーム完投一番乗りを果たした。

 ヒーローは「1割6分台」の男たちだった。2点を追う3回、試合前まで打率・160と不振のどん底にいた鶴岡が突破口を開いた。先頭で広島・九里の真ん中低めへのカットボールを左中間二塁打。「久しぶりに芯に当たりました」と振り返る一打から4点を奪いなお、2死満塁。この回2度目の打席では139キロの直球を走者一掃の中越え三塁打だ。プロ初1イニング2長打。さらに中村が右越えソロを放ち、スコアボードには10年6月29日のロッテ戦(千葉マリン)の5回に10得点した以来の「9」が刻まれた。

 「打つ方はチームに貢献できていなかった。入団して初めてじゃないですかね」と鶴岡。その通りマルチ安打は移籍後初めてだ。

 日本ハムからFA移籍し、昨季の打率・295の打撃が買われ開幕から6試合連続で先発マスクをかぶった。だが、打撃不振に陥り、リード面もさえなくなった。5月31日のヤクルト戦(ヤフオクドーム)では唯一コンビを組んでいた中田が1回2/310失点。「配球もあるんじゃないか」と秋山監督からの信頼を失いかけていた。細川が左膝自打球の影響で4日に登録抹消されて回ってきた出番。初めてバッテリーを組んだ帆足を好リードして、チーム今季初の完投勝利にも貢献した。

 妻子を札幌に残し、福岡市内のホテルで単身赴任中の鶴岡。開幕当初の食事はルームサービスが多かったが、最近は積極的に若手を連れ出し、完全にチームに溶け込んでいる。

 3回に逆転の2点中前打を放った李大浩は、試合前まで得点圏打率・164だった。5月11日の西武戦(ヤフオクドーム)以来19試合ぶりの適時打に気を良くし、4回無死三塁でも左前へ2打席連続適時打。「ホームランよりヒットでつなぐ意識が、いい方向に出た」と手応えを口にした。

 今季6度目3連勝。3試合の合計31得点と打線は完全に目覚めた。「よく打ったね。9点は大きかった」と秋山監督。打線の不安材料は消えつつある。

 ▼ソフトバンク・中村(3回、9得点の締めとなる右越え3号2ラン)打ったのは真っすぐ。鶴岡さんがつないでくれて、いい流れで打席に立てた。

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2014年6月7日のニュース