「外貨」年俸20%はキューバに納付 子供たちの育成に還元

[ 2014年6月3日 09:02 ]

キューバの野球事情などについて質問に答えるキューバ大使館のダミアン・デルガド3等書記官

キューバ大使館デルガド3等書記官インタビュー

 セペダの年俸は1億5000万円、グリエルは契約金、年俸合わせて1億円。海外でのプロ活動は解禁されたが、選手は年俸の20%を国に納めるとされる。その「外貨」は野球界に還元され、第2のセペダ、グリエル輩出のための資金になるという。

 ――選手が年俸の一部を国に納めることについて。

 「世界のプロリーグで契約金を払われたら、税金を納めなければならない。キューバではスポーツに対するコストは国家予算で賄われています。無料で教育を受ける、スポーツを楽しむ、というのは国民の権利として政府が保証しなければならないもの。キューバのスポーツ選手は、子供の頃から一円も払わずに専門のトレーナーやコーチから学ぶことができる。優秀なスポーツ選手を育てるにはお金がかかるのです。キューバはお金持ちの国じゃない」

 ――お金の使い道は。

 「スポーツは社会的な性格を持っている。スポーツ当局の予算の一部として使われることになる。子供たちの育成に還元されることになるでしょう」

 ――最後に次回WBCに向けて、日本への選手派遣はどのような影響を及ぼすか。

 「外国でプレーするということは、その国のプレースタイルを学べるということ。アジアの投手の球に慣れることは、きっと役立つと思う」

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2014年6月3日のニュース