菅野　踏ん張ったリーグ単独トップ７勝目　チーム連敗止めた

[ 2014年5月18日 05:30 ]

セ・リーグ巨人５－１広島

（5月17日東京Ｄ）
　重責から解き放たれても笑顔はなかった。７回３安打１失点。巨人・菅野は首位・広島、それも前田健相手に投げ勝った。チームの連敗も５で止めたが、満足感はなかった。

　「途中から慎重になりすぎた部分があった。きれいに勝てるとは思っていなかったし、今後につながる投球はできた」

　苦しくても踏ん張った。２回１死一、二塁で木村を内角シュートで二ゴロ併殺。序盤には珍しくガッツポーズした。６回に自らの暴投で１点を失ったが、７回２死二塁で梵を１４８キロ直球で空振り三振。際どい判定もあり、プロワーストタイの４四球を与えながら一度も連打を許さなかった。

　前田健と初めて投げ合った昨年９月１５日。打席で思い切り直球を投げ込まれた。「投手の僕に抜くことなく１５０キロ。手が出なかった」。自身は５回５失点で敗れた試合で、球界を代表するエースの投球を体感できた。この日、前田健を打席に迎えた３回だった。初球１４９キロ、２球目に１４７キロを投げ込み、中飛に。隙は見せなかった。

　１年目とは立場が変わった。開幕投手を務め、先発の柱としての期待は高まった。「（周りは）シビアな目で見てくると思う。ここまでの成績を見て（それと）同等の投球をしなければいけない」。決意を持ってマウンドに上がり、見事に連敗ストッパーになった。

　重圧と責任感を背負い、リーグ単独トップの７勝目。前回１１日の阪神戦（甲子園）で今季初黒星を喫したが、これでプロ入り後３６試合に登板して、いまだに連敗がない。首都大学野球リーグで母校・東海大が優勝したこの日、偉大な先輩はしっかりと仕事をやってのけた。

　≪広島戦は通算６勝１敗≫菅野（巨）がハーラー単独トップの７勝目。チームの連敗を５で止めたが、４連敗以上をストップさせての白星は昨年５月１１日ＤｅＮＡ戦（４連敗）以来自身２度目だ。これで広島戦は通算６勝１敗。同カードの成績を東京ドームとマツダに分けると
球　場　勝―敗　防御率
東京Ｄ　４―０　１・４９
マツダ　２―１　３・３８
　東京ドームでは無傷の４連勝。防御率も１点台と広島打線にすきを与えない。この日の失点は６回自らの暴投による１点だけ。ここ３試合は登板間隔が中５日だが、全て７回を投げ自責点が１点と安定した投球内容だ。